オーストラリアセミナー 3日目(記事追加しました)

2013年7月25日

 今日は、見ることやることが生徒達にとってはすべて初めてのことばかりで、とてもエキサイティングな1日だったのではないでしょうか?

 1時間目は、ノックス校の皆さんが、湘南学園生をウェルカムセレモニーで温かく迎えてくれました。セレモニーのオープニングは、ノックス生のブラスバンドによる見事な演奏で始まりました。その後、スーザン学園長・ピーター副学園長・プログラムをコーディネイトしてくれたケリー先生ら、みな湘南学園に来校されたことのある先生方のスピーチがあり、それに続いて、2010年に来日したジョアナもノックス生を代表してスピーチしてくれました。


 学園側から生徒代表のスピーチに臨んだのは、マホとカオリです。ふたりで1つのスピーチを数センテンスずつ分担を決めて暗記してやってくれました。オーストラリアに来てノックス生に会えた喜びがとても良く伝わるものでした。そして、学園からのパフォーマンスは、まずは、きれいな女子13名のソプラノとアルトのハーモニーに、カっちゃんのバイオリンとイッセーのギターの調べを重ね合わせた『コスモス』の歌声でノックス生を魅了してくれました。
続いて、高2女子によるダンスパフォーマンスでしたが、これもダンス部でもないのになかなかの出来で、湘南学園の株を上げてくれました。最後に、これは結構本格的なイッセーとカっちゃんのギターとバイオリンの 演奏で、 テレビアニメーションの『ルパン3世』のテーマ曲を弾いてくれました。これらのパフォーマンスの後は、ジュースを飲みながらの懇談でしたが、まだセミナーが始まったばかりだというのに、生徒達はあまり堅さがなく、とけ込んだ雰囲気でノックス生とのおしゃべりを楽しんでいたようです。

 フェアウェルレセプションの後は、ピーター副学園長先生とケリー先生によるオリエンテーションです。とは言っても、ここで使われる言語はオールイングリッシュなので、学園生にとっては、生きた英語の勉強が始まったようなものです。その後、ケリー先生の案内で、ノックス校の学校見学をさせてもらいました。幼稚園や小学校は、校舎内が児童達が作った作品でのとてもにぎやかに装飾されていました。幼稚園や小学校では、まさにお人形のような子ども達と出会って、学園生達の口々からは「かわいい~!」の叫び声が連呼されていました。ノックス校の施設は、どれもこれもゆったりとしており、日常からこんな学校で学べる生徒達がとてもうらやましくなるくらい 素晴らし いものばかりでした。

 昼食は、ノックス生達と一緒に、イギリス連邦ではおなじみの Fish & Chips を戴きました。ここで学園生達全員が生まれて初めて鮫を口にしました。とてもさっぱりとしていてヘルシーな感じで、みなとてもおいしく戴いていたようです。オーストラリアでは、日本ではとうてい口に出来ないような食材を戴くことが出来ます。カンガルー・山羊・ウサギ・ワニなど、もしかしたら、学園生達も、このセミナー期間中に食べることが出来るかも知れませんね。このランチには、ノックス校の Year 11(高校2年生)の生徒達もやって来てくれて、学園生達と食事とおしゃべりを一緒に楽しんでくれました。イッセーは、この時間に、ノックス生と一緒にギターでの交流をして、彼らとの壁を取っ払うことが出来たようです。音楽って、人と人をつなぐとても大きな力を持っているんですね。

 4校時は、乗馬のインストラクターでもある小学校のコビー先生の Year 5(中学校前半1年生)の授業に混ぜてもらいました。ちなみにノックス校は、Prep と呼ばれる幼稚園・Junior School と呼ばれる小学校(Year 1~4)・Lower Middle school と呼ばれる中学校前半(Year 5~8)・Upper Middle School 呼ばれる中学校後半(Year 8~9)・Senior School と呼ばれる高等学校(Year 10~12)に分かれています。しかし、幼稚園生から高校生まで、キャンパス内は、いろいろな世代の子ども達が混在しており、各学校間の壁があまりないような感じがします。
先生方の交流も日常的に行われていて、学校全体が大きな大きなひとつの家族のような雰囲気を持っています。話がわき道にそれましたが、コビー先生の授業は、学園生がこれまで経験したことのないような世界に引き込まれました。まずは、映画「チャーリーとチョコレート工場」あるシーンを見てから、そこに出来てきたもの(名詞)や見て感じたこと(形容詞)を次々に生徒達が手をあげて発表して行きます。学園生のシオミやモモカやイッセーらも積極的に答えていましたよ。イッセーは、コビー先生に「Good Boy」とほめられる程、発言回数が多かったです。その後、今度は、自分の頭の中で、この映画のワンシーンを創り出して行きます。ここでは、学園生とノックス生がペアになって、創造的なあるひとつの部屋を言葉を使って描いていきます。それらの表現は、すべてiPadを使って、どんどんパソコンに打ち込んで行きます。この創作が終わったら、みんなの前でこれらを発表します。こうして、創造性と表現力を養うというわけです。
1つの決まった答えをいかに早く出すか、いかに多くの情報を頭の中にたたき込むかといった能力を要求する日本の教育と比べて、そもそも正解などが決められていない問いに対して、その答えを自分で創り出していくことを養おうとするオーストラリアでの教育は、ずいぶんとその 質ややり方が異なります。小さい頃からこうした創造力を養う教育で育った生徒達の頭は、どれだけ柔らかいものになるのでしょうか! (日本の教育のあり方はこのままでいいのでしょうか?)



 ノックス校は、火曜日だけは、普段より1時間少ない4時間目で下校となります。今夜の夕食は、18:00からノックス校でのバーベキューだったので、それまでの間に、ノックス校の近くにあるノックスセンターと呼ばれる大きな大きなショッピングセンターにお買い物に出かけた生徒達も複数いました。バーベキューは、ハンバーグやフランクフルトやマカロニサラダなどとパンを一緒に食べるオーストラリア風のもので、ノックス生やホストファミリーらと一緒に楽しい一時を過ごさせてもらいました。

 バーベキューの後は、ノックス校の講堂で、イブニングコンサートが行われました。ブラスバンドや弦重奏、ギターやビブラフォーン、そし て、聖歌隊などの合唱等、すべてノックス生による合計12個のバンドが18曲を奏でてくれました。ノックス校では、すべての児童・生徒が楽器を演奏出来るようになる教育を施しています。音楽の先生は6名もおり、芸術にとても力を入れています。このコンサートで驚いたのは、こんなにも多くの子ども達が楽器を演奏出来るということと、その質の高さです。ユイハのホストファミリーであるジョシュなどは、バイオリン・サックス・トロンボーンの弦・木管・金管の3つ種類の楽器を演奏していました。とにかく度肝を抜かれました。


 そんなわけで、ノックス校での盛りだくさんのプログラムを生徒達をとても満喫してくれたようです。研修初日から、湘南学園生達はエンジン全開で頑張っていましたよ!