シリーズ ~英語で語る湘南学園~ 第一回:湘南学園の学校生活・定期試験

2015年1月30日

 湘南学園の英語教育では、英語“を”学ぶだけではなく、英語“で”情報を発信することにも力を入れています。今回ご紹介するのは中学一年生の授業で扱った、湘南学園を英語で紹介する取り組みです。以下のような授業時間・コンセプトで授業が実施されました。

 

 活動:学校紹介のプレゼンテーションを行う

時間数:3時間(準備の時間を含む)

 目的:【文化的背景】海外の中学生はどのような学校生活を送っているか知る

    具体的には中華人民共和国・オーストラリア・フィンランドと比較してみる

    【英作文】今まで習った単語を駆使して自分の学校生活について表現する

    習っていない表現・単語は極力使わず、簡単に言い換えられるかを模索する

 

 

教科書の該当ページ写真


 まずは、自分たちが当たり前だと思っている湘南学園の学校生活を相対化させるために、海外の学校事情を学びました。教科書のリスニングスキットを通じて、中華人民共和国とオーストラリアの学校事情が紹介されました。例えば、中国ではお昼休みがとても長くいったん家に帰って昼食を摂る人がいること、また、オーストラリアの学校は4学期制を採用する学校が多いこと、加えて夏休みの宿題がないことなどは皆さんにとっては驚きなのではないでしょうか?また、授業担当者からフィンランドの学校教育について紹介をしました。フィンランドの学校には定期試験というものがありません。その理由は1クラスが8名程度と少人数であるため、担任の先生が生徒の現状をしっかり理解しているためです。(生徒が不得意なものも教員にカンペキに把握されるので、課題がばっちり出されます。このような教育を支える潤沢な資金は23%の消費税(!)から来ています。ただし、近年では定期試験を導入する学校も出てきたとのことです。)
 
 海外の学校事情を知った後は、自分たちで習った英語を駆使して湘南学園について発表する番です。生徒たちは6人1班になり、①学校生活全般、②定期試験、③入学式、④体育祭、⑤学園祭、⑥合唱コンクール、のいずれかについて英語で表現します。このとき授業担当として重視したのは「みんなにわかりやすい」英語を使うことです。難しい単語は辞書を引けばいくらでも出てきますが、それを発表したところでまわりの人に伝わりません。表現したいことを、今まで習った単語やカタカナ語として日本語に定着している単語(例えば「チャンス」「パフォーマンス」など)でいかに表現できるかが知恵の出しどころです。具体的には「新入生」は辞書を引くと「freshman」と出てきますが、このような単語は習っていないので伝わりません。生徒たちは知恵を絞って「new student」と表現していました。これなら伝わりますね。さらに「湘南学園は81年の伝統があります。」はどのように表現できるでしょうか?難しいことは考えずに「Shonan Gakuen is 81 years old.」と書けた生徒は偉い!!
 
 では、早速生徒が書いた作文をイラスト共にご覧下さい。
 
~学校生活全般について~

さわやかな制服姿に楽しそうな部活動の数々


Shonan Gakuen is in Kugenuma, Fujisawa. Our school is 81 years old. We have 2 semesters: spring and fall. We have 6 classes on weekdays. But we have only 3 classes on Saturdays. We have 26 clubs. For example, baseball club, soccer club, brass band, art club and so on. We have a nice cafeteria. Some students eat lunch at the cafeteria. Other students bring lunches from home. We have some vending machines, too.

日本語訳:湘南学園は藤沢市鵠沼にあります。湘南学園は81年の伝統があります。湘南学園は2学期制です。春学期と秋学期のふたつです。月曜日から金曜日までは1日6時間授業がありますが、土曜日は3時間だけです。私たちの学校には26の部活動があります。例えば、野球部、サッカー部、吹奏楽部、美術部などです。私たちの学校にはすてきなカフェテリアがあります。カフェテリアで昼食をとる生徒もいれば、家からお弁当をもってくる生徒もいます。湘南学園には自動販売機もあります。


~定期試験について~

テストを受けるアンニュイな生徒たちが共感を呼ぶ!左上の100点のテストと未使用の消しゴムがニクい(笑)!

We have 4 regular exams every year. We have 6 or 7 subjects. We take 2 or 3 exams for 5 days. Subjects are English, Japanese, math, science, social studies, industrial arts and PE. We don’t have club activities 1 week before exams. We come to school early. We study very hard for exams. But we don’t like exams.

日本語訳:私たちは1年に4回の定期試験があります。6教科ないし7教科の試験があります。私たちは5日間、毎日2、3科目の試験を受けます。教科は英語、数学、国語、理科、社会、技術、保健体育です。試験の一週間前は部活動がありません。私たちは学校に早く来て勉強を一生懸命します。でも、試験は苦手です。