中2英語:マックロバートソン校との交流授業 ~日本再発見~

2015年6月30日

 今月、湘南学園にオーストラリアにあるマックロバートソン校からお客さんがいらしてます。引率の教員・生徒の総勢40名での来校です。マックロバートソン校はオーストラリアメルボルンにある長い歴史のある名門の私立女子校です。

 

交流タイムの様子:グループごとに自己紹介

 

 27日(土)の1時間目は英語科の複数の授業で交流プログラムが組まれました。今回はそのうちの1つの交流プログラムの様子をお伝えします。

 

Special Class:マックロバートソン校との交流

 

     テーマ・目的:   Discover Japan ~日本再発見~

               オーストラリアの人から見た日本がどのようなものかを知る

               自分たちの置かれた“日本”という環境を見つめ直す

 

     授業の流れ

     1. 出欠確認・挨拶

     2. 日本人の教員から授業の目的・ねらいを説明

     3. マックロバートソンの生徒の自己紹介

     4. 質問コーナー①(湘南学園生→マックロバートソン校生)

     5. 質問コーナー②(マックロバートソン校生→湘南学園生)

     6. 交流タイム

     7. まとめ

 

 今回の交流プログラムでは「Discover Japan ~日本再発見~」というテーマ・目的を設定しました。「何で日本なの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。個人的なことですが、筆者は過去に海外に住んでいたことがあり、その国の文化・言語はあらかじめしっかり勉強してから行ったのですが、現地の人と交流するにつれ、自分が日本についてあまりよく知らないことに気づきました。「えっ!!村上春樹読んでないの?」「合気道って何よ?」「黒沢映画はどれが好きかな?」という言葉に絶句してしまったのを昨日のことのように思い出します。外国との接触でやっと自分の住んでいる日本を見つめ直す機会を得たわけです。このようなわけで、テーマを「Discover Japan ~日本再発見~」としました。

 

 今回授業に参加してくれたのはマックロバートソン校の4名。まず自己紹介を日本語でしてくれたのですが4人ともとても流ちょうな日本語を話していました。「どうやって日本語を勉強したの?」と聞くと、「授業で先生から習った。特に特別なことはしてないけど…。」との事でした。このあたりは、外国語を「他人の言語」として淡々と学習する日本人と、外国語を使うことが身近で、「どうせ外国語を学ぶんだったら、一丁しっかり話せるように学習しよう!」と考えるオーストラリアの人の違いが現れてます。

 

交流タイム:打ち解けた雰囲気ですね

 

 次にあらかじめ生徒から募集していた質問や教員からの質問をマックロバートソン校のみなさんに投げかけてみました。

 

質問1:家で家族と話すときは何語をしゃべっているのですか?

答え:ベトナム語(と英語)

→今回授業に来てくれた4名は共にベトナムにルーツをもつ生徒さんたちでした。若い世代はベトナム語と英語の二つの言語をはなすバイリンガルです。オーストラリア全体でみても、家庭で英語を話してない人たちは結構多くいるということが分かりました。

 

質問2:日本に対するイメージは?

答え:かわいいモノがたくさんというイメージ。技術大国?

→今や「かわいい」という言葉は海や文化を超えkawaiiになってきていますね。日本人は日常使うものを買うときなどで商品の実用性のみならず、かわいい見た目も気にしますね。こういったところはオーストラリアから見てCool!だそうです。

日本の技術にもとても感心していました。「ホームステイ先のトイレがsuper high-tech toiletだった!」とか、「新幹線ってとても快適!」という声が聞かれました。

 

質問3:オーストラリアで人気の日本のアニメ・マンガは?

答え:最近だと「進撃の〇人」「東京〇種」「暗〇教室」など。「〇ルト」もかなり流行った

→日本と共通している部分も多いですが、ちょっと好みが国によって違うようです。ドラ〇もんのようなアニメはアジア的要素が強いせいか、非アジア圏ではあまり人気でない模様。「〇ルト」の爆発的な人気はちょっと不可解?(外国の皆さんはninjaが好きなんですね)

 

質問4:日本で「ちょっと変」「変わってるな」と思ったことは?

答え:テレビのCMはなんだか奇妙?町の清潔さ?ハイテク過ぎるトイレはなんだか奇妙。

→何でテレビのCMが奇妙なのかは気になりますが、言葉では言い表せない奇妙さのようです。町の清潔さは日本が世界に誇れる部分ですが、ここまできれいだとかえって奇妙に写ってしまうみたいです。

 

質問5:好きな日本食は?

答え:たこ焼き・唐揚げ(!)・カツ丼・広島風お好み焼き・うどん

→今時「寿司」なんて答える人はいませんよー!だってsushiは今やworldwideな料理ですからね。唐揚げという答えはちょっと予想外でした。フライドチキンとは違うおいしさなんだそうです。

 

質問6:オーストラリアの学校生活と日本の学校生活の違うところは?

答え:①昼食でランチを家から持参するけど、サンドウィッチなどの軽食が中心で「弁当」ほど豪華じゃない。日本の弁当はすごい!②部活動:日本ではほとんどの生徒が部活動に入っているけどオーストラリアではそうでもない。ただし、自分たちで気軽に部活(というかサークル)を作ることができる。マックロバートソン校ではハリーポッター部、ミステリー部、K-Pop部なるものが存在するらしい。

 

今度はマックロバートソン校の皆さんに「日本の普通の14歳に聞いてみたいこと」を聞いてみました。

 

質問:皆さんがオーストラリアに対してもっているイメージは?

   (カッコ)内はマックロバートソン校生の反応

 

湘南学園生の答え:夏のクリスマス(別にオーストラリアでは普通)、暑い国(おいおい、今は冬だから寒いんだけど…)、ウルルー(旧称:エアーズロック、有名だけど行ったことないね…)、コアラ(これはオーストラリアのマスコットだよね。コアラのキーホルダーやコインをもってるよ)、カンガルー(実は多くの食害をもたらす困ったちゃんなのですが)

 

 さて、交流タイムでは4つのグループに分かれて、湘南学園の生徒たちにちょっとした自己紹介を英語でしてもらいました。うまく話せたかな???

 

交流タイム:言いたいことを伝えられたかな?

 

 自己紹介がすんなり終わってしまい沈黙が流れていたグループもありましたが、マックロバートソン校の生徒たちには「黙ってしまうことも含めて日本らしさ」だということを伝えました。

 

 マックロバートソン校の生徒に「湘南学園生の英語はどうだった?」と聞いたところ「あまりしゃべってくれなかったけど、英語は良かったよ」とのことでした。普段授業で活躍の場が少ない生徒が、雰囲気良く英語をしゃべるなど普段の授業では見られない光景もありなかなか充実した交流プログラムでした。