2016年度 オーストラリアセミナー13日目

2016年7月30日

 メルボルンでの2週間はあっという間に過ぎ去り、早いもので今日がノックス校での研修の最終日となってしまいました。ホストファミリーに対面した7月18日が、まるで昨日のように感じられます。
 
 今日の1校時は、ノックス小学校のアセンブリー(全校集会)です。全校集会といっても、1学年の児童数が1クラスわずか9名~17名程の各学年2クラス編成の小学校なので、1年生から6年生まで全員が集まっても、湘南学園中高の1学年の人数にも満たない数です。このアセンブリー(全校集会)の会場は、500名程が座れる階段式の座席が設置された本格的なショーホールです。しっかりとした音響器材に加えてミラーボールなども設置されており、日本の学校のように、体育館とホールを兼用しているものではなく、音楽会や演劇、講演や集会専用の素敵なホールがノックス校にはあります。

 このアセンブリー(全校集会)には、多くの保護者も参観に訪れていました。ノックス校の通学は、ほとんどが自家用車利用なので、我が子を学校に送りがてら、保護者の皆さんもこのアセンブリーを見学出来るというわけです。
 
 アセンブリーのオープニングは、5年生の児童達による、バイオリンやチェロやフルートの演奏です。前にも述べましたが、ノックス校は、児童・生徒一人一人が何かしらの楽器が弾けるように指導しているので、こうした演奏をアセンブリーなどで披露することは、とりわけ難しいことではないようです。児童達の演奏は、まだまだ熟達したものではありませんが、誰もが恥ずかしがったりためらったりすることなく堂々としたものでした。これは、ついつい恥ずかしさが先行しがりな我々日本人が、是非見習うべき点だと痛感しました。
 
 湘南学園生の時間もこのアセンブリーの中に設けていただきました。まずは、ケイとハルカによるこの2週間のお礼を込めたスピーチを披露しました。二人とも英語を話すことへの壁がとても低くなったようで、スピーチすること自体を楽しんでいるようでした。
 
 学園生のパフォーマンスは、「コスモス」の合唱です。毎年、ノックス校の皆さんに聴いていただいている曲ですが、今年も学園生達の美しいハーモニーがホール全体に響き渡りました。練習の時も含めて、最も気持ちを込めて素敵に歌えたと思います。僕も彼らの歌声を聴いていて胸がジーンときました。多くの人から、「素晴らしい歌だったよ!」と誉めてもらいました。
 
 ここでのアセンブリーは、日本の全校集会とは、全く性質が異なり、その内容のほとんどは、児童・生徒の発表です。司会も児童が行います。発表内容は、普段学習していることから得られたことのプレゼンが主で、「これを小学生がやるの?」と目を疑う程のハイレベルなプレゼンばかりでした。例えば、2分間で、世界ではどのようなことが起こっているか? どのような数字を組み合わせて計算すれば821という数に達するか? オリンピックの歴史を古代オリンピックまでさかのぼって調べてみた、などなど。これらもすべて堂々としたものばかりでした。アセンブリーの最後は、様々な子ども達の取り組みに対する表彰です。やはり子どもは、叱って伸ばすのではなく誉めて伸ばすということの大切さを実感した次第です。
 
 学園生達は、最後のリセス・最後のランチ・最後の交流授業を終えて、16:00からのフェアウェルセレモニーに臨みました。セレモニーでのニコラスのスピーチの中に、彼の家にステイしたケイの様子が沢山述べられていました。彼女は、ニコラスの家庭を本当に楽しませてくれたようですよ。学園生もリオとナナが感謝を述べるスピーチをしました。ノックス生の影響を受けたのでしょうか、二人とも本当に堂々としたスピーチでした。
 
 学園生のパフォーマンスのトップバッターは、ナナの超本格的なフラダンスです。フラのコンセプトにある「平和」を心から感じられる彼女の優雅な素晴らしいダンスに誰もが心惹かれました。女の子全員で踊ったAKBもとてもとてもかわいらしかったです。そして、最後のフィナーレは、ヤッヒーの気合いの入ったかけ声で始めた「ソーラン節」の踊りです。オーストラリアセミナー7回目にして初めて披露したこの日本の伝統の踊りは、オーストラリア人のハートをぐっとつかんだようで、拍手喝采でした。学園生達もとても達成感ある顔をしていました。
 
 こうして、オーストラリアセミナーのノックス校での研修に幕を閉じました。フェアウェルレセプションには、ノックス校の元副学園長のピーター先生と奥様のサリー先生もかけつけてくれました。レセプションの後、ホストファミリーや先生方、そして、ノックスで知り合った児童・生徒の皆さんと一緒に写真をとって、それぞれのステイ先へと学園生達は帰宅しました。今夜は、それぞれお世話になった方々にお礼の手紙を書くのですが、学園生達は、きっと言葉では表せない程の素敵な経験をさせていただいたことと思います。