『異国文化滞在記』その一 ~カナダセミナー番外編~

2017年7月21日

 さて本日より不定期便となりますがカナダセミナー滞在期間中、海外への渡航が久しぶりとなる英語科渡邉より、カナダ放浪記的な紀行文を、海外旅行beginnerの視点に立って、おもしろおかしく掲載させて頂ければ幸いです。
 
 英語学習は何も言語習得によるものだけではなく、異国の地に入ったからには、その国の土地や文化の風習を理解しておくことが重要であることは言うまでもありません。
 
 When in Rome, do as the Romans do. (郷に入りては郷に従え)と言うことわざがあるように、海外では日本ほど親切丁寧に対応してもらえることはあまり期待できません。日本の“おもてなし精神”の文化がいかに貴重なものであるか、改めて実感する今日この頃です。
 
 まずはカナダ滞在の初日、カード社会が浸透したマクドナルドに何も分からず入店した時の支払いの一コマです。会計がカードであることを伝えたものの、レジ横にカード用の機械があることだけを伝えられました。機械にカードを通しpinの合図で相性番号を打ち込めば支払いは済むのですが、“tap,tap”(たたけ、たたけ)とだけ強調してレジのおばさんが強く言うので、カードを機械にかざし、ひっくりかえし、あげくの果てには機械そのものを手でたたく始末。機械が壊れているのではないかというこちら側の認識と、カードが使えないものではないかという双方の誤認識が一致し、その場は現金払いで済ませることとなりました。もっと丁寧に対応してもらえれば、という感覚は夢の夢でありました。

 マクドナルドの注文で学んだのは“セット”という言葉が通じないことです。例えばビッグマックセツトを頼む時は、“Big mac meal”などと表現しサイズを伝えます。その後ドリンク用のカップが渡され、後はセルフサービスで飲み物を入れて持ち帰ります。これも全て用意して渡される日本スタイルとは異なるのですね。もちろんその場では、おばさまのスマイルなどはひとかけらもなかったことを追記しておきます。
 
 しかしカナダ二日目、スーパーへ買い出しに行った時のこと。非常に親切な会計のおばさんに遭遇することとなりました。常識なのでしょうが日本でのスーパーの感覚で誤ってカゴごとレジに品物を入れたまま出そうとしたところ、親切丁寧にあらかじめ品物をカゴから出して会計するように示唆してくれました。会計では今度は本当に機械の誤作動が生じたため、カード払いの仕方を一から丁寧に教えて対応してもらうことができました。
 
 所変わっても心の優しさは万国共通であるのですね。異国での日常のありふれた生活の中で、そんなことをつくずく感じたカナダ滞在二日間でありました。