2017年度 カナダセミナー8日目

2017年7月27日

 本日も昨日に引き続きカナダについてじっくり学ぶ日でした。まずは昨日から準備していたカナダ各州のプレゼンテーションからスタートです。
 
 本番の前に、しばらく練習の時間が与えられ、生徒たちは一生懸命に練習していました。与えられた資料には、生徒たちに馴染みのない単語も数多くありました。そういった単語を見つけるたびに先生達に聞いたり、辞書で発音を確認したり、意味だけでなく発話に必要な単語の発音を丁寧に調べて準備をしていました。
 
 発表は、ブリティッシュコロンビア州、アルバータ州、マニトバ州、サスカチュワン州、オンタリオ州、ケベック州、北部地域の領土、ニューブランズウィック州、ニューファンドランド州、ノバスコシア州、プリンスエドワード島の中から各ペアがプレゼンテーションを行いました。主要都市、人口、気候、地理、主要産業を資料から簡潔にまとめ、プレゼンテーションにする作業には苦戦する様子がありましたが、本番ではわかりやすく発表ができていました。
 
 カナダの各地域について理解を深めた後は、ヘリテージパークに出発しました。ヘリテージパークでは、昨日学んだカナダの歴史が目の前で再現されていました。歴史を学ぶために、ガイドをつけて広大なパーク内を案内してもらうこともできますが、生徒たちのためにわざと別の方法をえらびました。
 
 生徒たちが主体的に学ぶため、Scavenger Huntというワークシートを使ったアクティビティをしました。生徒たちは2名から3名でチームを組み、パークの地図を頼りにそれぞれのチェックポイントで与えられたミッションをクリアしていかなければならないチーム対抗戦です。もちろんミッションをクリアするには歴史について理解をしなければならないようになっています。
 
 例えば、Famous Fiveセンターに行けというミッションがあります。そこを地図で探し、たどり着くと、質問に答えなければなりません。「Who owned the Famous Five house? (誰がFamous Fiveの家を所有していましたか)」という質問に答えるには、家の前にある説明書きを解読しなければなりません。生徒たちは「フェイマスファイブって何だ」「ownって自分自身って意味でしょ。自分自身がどうしたの。(所有するという意味もあります)」と言いながらグループの仲間と協力してミッションに挑んでいました。ちなみに、Famous Fiveは女性の権利と自由のために戦ったアルバータの女性5人グループのことなのです。
 
 ミッションの中に出てくる単語の多くは昨日学び、1つ1つ文章を作成する練習をしていたため馴染みがありました。例えば、貿易を学ぶ上で重要なpelt(毛皮)という単語は日本では聞いたことのないものでも、昨日勉強しているのでパーク内を歩いていても歴史的な流れがよくわかっているようでした。
 
 全てのミッションが終わったら、シャーロット先生にチェックしてもらいます。答えが間違っていたり、不足していればそこはやり直しです。広大なパーク内にまた戻り、その部分を学び直さなければなりません。「あの部分じゃだめだったのか。もう一回読み直しだ」と言いながら小走りで戻っていく生徒たちの姿は真剣そのものでした。制限時間内に終わらせるために、昼ごはんも後回しにして必死で頑張っていました。

 その後の自由時間も満喫し、「楽しかった。もっとここに居たかった」と言っている生徒もいました。
 
 帰りのバスの中では、大通りの道路の端になんと野生のトナカイ二匹を発見し、バスの中は大興奮でした。優雅に歩きながら木の葉を食べるトナカイの親子(?)はとてもかわいかったです。