中3研修旅行 #1

2019年2月20日

昨年10月の周防大島の橋の衝突事故を受け、この時期に延期となった中3研修旅行。
多くの方のご理解とサポートを受け、無事に実施することができました。
中3総合学習・研修旅行のテーマは「生活圏外の人たちとの出会いから学び、自分はいかに生きるのかを考える」です。
そして、そのような学びと考察のためにも今年のキーワードは「想像力」になりました。

【1日目】平和学習

2月12日(火)の午後、被爆者の方による「平和講話」を聞きました。
当時のことを語れるようになるまで多くの苦しみと葛藤があったこと。今でも”におい”をきっかけに当時の悲惨な光景がフラッシュバックすること。それでも語り続けるのは、核廃絶と恒久平和を願うからだということ。
穏やかな声で語られたそれらの話を受け、授業や事前学習を通して「事実」は学んできましたが、やはりそこには一人一人の「人生」があり、「思い」があるのだということを思い知らされました。

その後、平和記念公園で原爆資料館の見学と碑めぐりツアーを行いました。
原爆資料館は今年4月の全館リニューアルオープンに向けて準備中ではありましたが、先行オープンしている東館は、以前よりも映像などを多く用い、原爆の凄惨さにとどまらず、「いま」との繋がりも感じ、学べる場所となっていました。
「これ、社会の授業でもやったやつだよね」
生徒達の会話が聞こえてきました。
「世界にある核兵器の数を先生がBB弾で再現してくれたんですよ」
見学をしながら生徒達が教えてくれました。

広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)には
「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」
という言葉が刻まれています。あえて「主語」を置かなかったのは、
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原子爆弾の犠牲者は、単に一国一民族の犠牲者ではなく、人類全体の平和のいしずえとなって祀られており、その原爆の犠牲者に対して反核の平和を誓うのは、全世界の人々でなくてはならない
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という思いが込められているからだそうです。

なぜ起きたのか
なぜ語るのか
なぜ学ぶのか

生徒たちとともに考えていきます。