2023年度イングランドセミナー7日目の活動報告

2024年4月2日

今日は午前中はESLと風車の見学。午後にアフタヌーンティーのスコーンを作りました。スコーンに使われる小麦粉は英語ではflour。このflourは、花のflowerと発音が似ています。少なくとも今でも私には同じように聞こえてしまっています。以前のイングランドセミナーで英語の会話を聞いたときに、flourの意味を知らず、スコーンを作るのに何で「花」を使うんだ?と思った記憶があります。このように同じや似たような発音の言葉は日本語でも同じようなことがありますよね。英語よりもむしろ日本語の方が多いです。そう考えると、日本語は勉強するのにとても難しい言語なんだなと感じています。

 
ESLの授業では、イギリスのアフタヌーンティーの歴史や食べ物について学びました。アフタヌーンティーはもともと18世紀ごろのイギリスの貴族の習慣で、午後のティータイムです。当時の貴族は夕食が20時ごろだったため、昼食から時間があいてしまうので、空腹を満たすために軽食を取りながらお茶をする習慣が始まったそうです。今は日本でもアフタヌーンティーを楽しめるレストランやカフェがありますよね。アフタヌーンティーは3段構造のティースタンドに軽食が置かれ、下段にサンドウィッチ、中段にスコーン、上段にはスイーツの順になっています。
紅茶の飲み方にもマナーがあるそうです。聞いていると日本の茶道と通じるものがありますよね。生徒たちは、日本でアフタヌーンティーを経験したことがある人とそうでない人もいたので、ESLでの反応はまちまちでした。またスコーンを作るときに必要な調理器具の名前も勉強しました。日本語の外来語と似ている部分があるので、生徒たちにとっては馴染み深かったようです。ですが中には聞きなれない言葉があり、特に「spatula(スパチュラ)=フライ返し」という言葉は反応が薄かったです。(ちなみに、化学の実験などで薬品を取り測るときに使う薬さじのこともスパチュラと言ったりします)アフタヌーンティーに関することを一通り学び終え、バスで風車へ移動することになりました。

 

今回なぜ風車を訪れたのかというと、イギリスでは風車はスコーンやサンドウィッチのパンに使われる小麦粉の製粉所だったからです。この風車は1802年に作られて、現存しているものは、一部当時の木材が残っていますが、再建築されたものです。英語では押し潰したり、細かく砕くことをmillといいます。日本でもコーヒー豆を砕く器械をミルといいますよね。またmillには「ひき臼」という意味もあります。当時のイギリスでは風車が回転することで、シャフト(軸)が回転し、連動してひき臼を回転させます。そのひき臼に小麦を入れて、小麦を粉砕させて、ザルのような細かい網を用いて小麦の殻(殻粉)と小麦粉を分けています。生徒たちと一緒に風車の中に入ったのですが、はじめ風車の説明を聞いていて、英語も早く、単語も難しく、あまりよくわかっていませんでした。

 
私も聞き取りが難しかったのですが、聞き取れる範囲で生徒に説明したり、ESLの先生たちが簡単に説明してくれました。生徒は、「日本でいう精米と一緒だね」と話していたので、生徒たちもわかってきたみたいでした。現在は小麦粉の製粉を工場で行っていますが、イギリスは風が強い国なので、風車を風力発電に用いているそうです。風力発電はイギリスの電力の30%を占めとても大事だそうです。火力や原子力と比べるととても安全ですよね。風車の施設にはイギリスや世界の各地で風速を観測していているWeb Siteがあり、日本と比べていました(日本はイギリスに比べて風が弱い国でした。)最後に風速や天気を観測するWebカメラに写って遊んだりもしました。

 

午後は、近くの建物でアフタヌーンティー作りをしました。今回はスコーンだけではなく、サンドウィッチ、カップケーキも作りました。スコーンを焼いてからイギリス伝統のスコテッドクリームをたっぷりと塗り、ジャムやイチゴも乗せていました。サンドウィッチは、きゅうりとサーモンの組み合わせ(豪華ですよね)、ゆで卵とマヨネーズをあえたもの(日本のタマゴサンドです)を作りました。カップケーキにはチョコレートソースをかけたりしました。もちろん飲み物は、ミルクティ。こちらでは、紅茶にミルクを入れた状態で提供して、それぞれのお好みで砂糖を入れるスタイルでした。お昼を食べた後で、結構お腹いっぱいだったと思うのですが、食べられる生徒はめちゃくちゃたくさん食べていて、作るのも食べるのも楽しんでいました。まさに、甘いものは別腹といった感じでした。

 
最後はStudy centreに戻って修了証書の授与式。今日でESLの授業が最後です。最後Anne先生とJanys先生に感謝の気持ちを伝えました。この2人のESLの先生には何度も助けていただきました。英語に慣れていない生徒にどうやったら伝わるかを考えながら授業をしていただき、生徒たちにとっては学びの連続だったと思います。

今夜はホストファミリーと過ごす最後の日です。それぞれで素敵な夜をホストファミリーと一緒に過ごして欲しいと思います。