イングランドセミナー 9日目

2013年4月6日

 エクセターでお世話になった先生方やホストファミリーに分かれを告げ、ロンドンに向けてエクセターを去らねばならない日が、いよいよやって来てしまいました。
 
 今朝は、7時10分頃から、集合場所の駐車場にホストファミリーの車に乗せて戴いて生徒達が続々と集まって来ました。
「あ~、やだな! ついにこの日が来てしまった!」
生徒達は、ホストファミリーに感謝の気持ちを込めて書いた手紙を渡して、「きっとイギリスにまた来るんだよ!」と言われて彼らにグっと抱きしめられると、自然と目からはポロポロと涙がこぼれて来たようです。本当に心からのおもてなしを戴いた生徒達はみな、ホストファミリーと別れるのがつらく、バスの中へはなかなか足が向きませんでした。そして、出発予定時間を10分以上遅れて、ようやくバスが出ました。窓の中からも窓の外からも、みんな大きく大きく手を振って、最後のお別れとなりました。バスの中では、感謝の気持ちでいっぱいになった生徒達のシクシクシクシクとすすり泣く音がしばらく続いていました。
 
 バスは、いざヨーロッパの歴史都市ロンドンに向けて進みました。途中で45分という長い休憩をとって、そこでホストファミリーが作ってくれた最後のお弁当を戴き、バスはロンドン市街へと入って行きました。2階建ての赤いバス、マイケルジャクソンやサッカーのベッカムの奥さんが貸し切りにしてショッピングを楽しんだロンドンハロッツ、ライオンキングやレ・ミゼラブルなどのミュージカルが立ち並ぶ劇場街などを窓の外に眺めながらロンドン市内を走り、まずは、大英博物館を訪れました。
 
 すでにお伝えしましたが、イギリスでは、博物館や美術館に無料で入館出来ます。ここ、世界の遺産物が保管展示されているブリティッシュ・ミュージアムもその例外ではありません。今日も世界中から多くの観光客がここ大英博物館に押し寄せていました。僕達は、まずは、ギリシア展で、パルテノン神殿の実物の彫刻を目の当たりにしました。世界史の教科書の中に写真で掲載されているそのままの彫刻を肉眼で見たわけです。そして、エジプト展では、古代エジプトの謎を解明するのに重要な役割を果たしたロゼッタストーンや本物のミイラを見学しました。その後、自由時間をとり、各自友達と一緒に博物館内を回りました。
 
 大英博物館の次は、ロンドンアイへ。そして、テムズ川の向こう岸に見えるビックベンと国会議事堂を背景に、みんなで集合写真をとりました。その後、テムズ川を渡って、ビックベンと国会議事堂を間近で見て、その隣にあるウェストミンスター寺院を横目に、バッキンガム宮殿に着きました。残念ながら、この日は、有名な衛兵の交代式は見ることが出来ませんでしたが、バッキンガム宮殿の隣りにあるウィリアム皇太子の宮殿の入り口を警備している衛兵をとても近くで見ることが出来ました。そして、大変幸運なことに、ちょうど、この衛兵達がちょっとした動きをする時間帯に遭遇したため、動く衛兵もビデオに収めることができました。ちなみに、バッキンガム宮殿の衛兵の服装は、真っ赤のジャケットだと思っていたのですが、今日は気温が低かったため灰色のコートを着ていました。
 
 バッキンガム宮殿にエリザベス女王が滞在しているか? それともしていないか? それを見分ける方法があるのだそうです。それは、宮殿に英国のユニオンジャックが掲げられている時は、不在なんだそうですよ。今日は、その旗がなびいていましたので、エリザベス女王はロンドンにはいない日であることが分かりました。
 
 バッキンガム宮殿からは、いよいよ僕達が日本への飛行機に乗るヒースロー空港に向かいました。
「あ~あ、いよいよ帰国か。帰りたくないよぉ~!」と誰もが思いました。僕達は、イングランドに心を全部持って行かれてしまいました。美しい古い煉瓦の町並み、素敵な先生方、僕達に優しく接してくれたセントジェームズ校の生徒達、心からのおもてなしをしてくれたホストファミリー、イギリスの持つ独特の深い歴史、どれをとっても、僕達イングランドセミナー一行の心に深く深く刻まれるものばかりでした。僕達は、きっといつの日にか、ここイングランドの土を再び踏みます。その時まで、しばらくのお別れになりますが、このイングランドでの10日間での出会いは、一生忘れることはないでしょう!
 
 さようならイングランド。
 そして、またきっと会おうイングランド!