英語 カリキュラム補足

中学校での取り組みをご紹介致します。

 湘南学園中学校では、英語の教科書はNEW CROWNを使用しています。教科書を中心に基礎を丁寧に学びながら、各教員がオリジナルの教材やプリントを作成して、目の前の生徒に寄り添ったきめ細やかな指導を心がけています。

 また、充実した講習体制も特徴の一つだと考えています。中学では、全員必修参加の夏期講習や、授業だけではついてこられない生徒をフォローするために放課後指名補習を実施しています。中高共通で英検対策講習も実施しています。

 なお、高校では、英検対策講習だけでなく、朝講習など、生徒のニーズに合わせた様々な講習を実施しています。

 中学生は週6時間英語の授業があり、その内の1時間で英会話の授業を行っています。今回は、その英会話についてご紹介します。

 

中学英会話では、以前は1つのクラスを半分に分け、一クラス18人程度で授業を行っていましたが、近年はネイティブ・スピーカーの先生と日本人の教員でTT(ティームティーチング)による授業と、ネイティブの先生によるソロの授業を行っています。

ネイティブの先生も日本人の教員も同じように生徒と関わり、教える内容も、ネイティブの先生は会話、日本人の教員は文法のみと言うことではなく、1つのチームとしていろいろな角度から生徒を指導するシステムに変えました。

今回は、中2での英会話での取り組みの一例を紹介します。

今日は、A Pot of Poisonを題材にした英語劇を行いました。ちょうどその頃、テレビでも「一休さん」の実写版が放映されていたので、生徒達にも親しみがあったようです。

劇を6つのシーンに分け、シーンごとに配役を変えて、全ての生徒がいずれかの役を担当できるようにしました。

 

(あらすじ)

和尚さんが、小僧さん2人に毒の入った壺を見張っておくように言いつけます。壺を交代で見張っていましたが、一人が毒ではないかと疑い、調べに行きます。壺の中の毒は、砂糖だと判明します。

壺の中の砂糖を全て食べてしまったので、小僧さん2人は、大切な花瓶を壊してしまった償いに、毒を食べて死のうとしたと言い訳します。

 

砂糖をなめる小僧の役の男子生徒は、とても楽しく演技しており、彼の新たな魅力を発見する事ができ、教員も驚きました。

また、別の女子生徒は英語が苦手な生徒だったのですが、台詞だけでなく自然と演技もしていました。

 

本番の前に、直前の授業では役を決め、台詞の練習をしました。最初は自分の台詞を覚えるのに精一杯でしたが、徐々に全体を見て、お互いにアドバイスをする姿が見られるようになりました。こちらでは特別な指導はしていませんでしたが、自発的に立ち位置やジェスチャーを考え、小道具も手作りで用意してきました。

 

また、別の男子生徒は監督をやらせて欲しいと教員に相談しに来ました。そのため、この生徒がいるクラスだけは彼が監督・撮影・編集を行いました。監督をした事で、日に日に彼自身が活き活きとし、成長が手に取るように感じられました。その影響を受け、「私も頑張ってみよう」と、クラス全体のモチベーションも高まりました。

 

このように、生徒の提案に「NO」とは言わずに受け入れ、「やりたい」という気持ちを大切にしています。

また、英語を学んで終わりということではなく、最終的にはその学んだ英語を楽しみながら、自由に表現し、「使う」ことを目標に授業を進めています。