第190回 中学ご入学予定の皆様をお迎えして

2011年2月14日
先週土曜日は、前日に降り続いた雪の影響が心配されましたが、朝には晴れ間も見えて、新入生招集日のガイダンスや所定品予約などを無事に実施することができました。

午前には中学受験をくぐられた外部入学生、午後には併設する小学校からの内部進学生とそれぞれに、校長挨拶、合唱披露、入学ガイダンスと諸連絡、所定品 予約や写真撮影などを行いました。皆さんこちらのお話を実に集中して聞いて、うなずいたり決意を新たにする姿も見えて印象的でした。
今回いちばん感動的だったのは、中3A組による合唱曲『信じる』のコーラス披露でした。午前午後のそれぞれで心を込めて素晴らしい合唱を贈ってくれまし た。 齋藤君の全身を使った圧倒的にダイナミックな指揮と、石神さんの繊細な表現の行き届いたピアノ(今回はキーボード)に乗って、男子と女子がクラス一 体で創り上げるハーモニーとメッセージは、あの時の本番さながらの迫力があり、感動で胸が震える思いでした。新入生と保護者の皆様にあこがれやご安心が深 く伝わったこととと思います。中3の諸君に心から感謝を伝えます。

4月の入学式まで、諸教科の「春休みの課題」も指示されましたが、それぞれの課題の意味も考えて丁寧に取り組むとともに、最後の小学校生活の日々を充実させ、大切なイベントで仲間との最後の大切な想い出を育んで欲しいと思います。

ご参考までに、この日の校長挨拶の内容を紹介いたします。内容は共通する部分が大部分ですので、午前の部の原稿紹介で代表させていただきます。

皆さんおはようございます。湘南学園中高の校長を務める山田です。
このたびは湘南学園への合格、そしてご入学が決まっておめでとうございます。
長い努力が報われて、本当に良かったですね!
保護者の皆様方、お子様の合格およびご入学、誠におめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。
今日の招集日には、合計で120名近くの皆さんをお迎えします。
また湘南学園に併設する小学校の方からは、合計で74名の皆さんを迎えることになっています。合わせてこの4月から始まる新中学1年の学年は、合計で190名以上の皆さんでスタートする予定です。
4月の入学式で新しいクラスや担任の先生などが発表されます。
どうか楽しみにしていて下さい。

皆さんの中には、湘南学園を第1志望に選んでくれて入学した人達もいれば、
他の私学への合格を果たせずに、でも気持ちを切り替えて本校に入学することを決めた人達もいるはずです。
どうかこの学園でこれから一緒に生活することになった縁を大切にして、
たくさん新しい友だちをつくり、楽しく充実した中学生活を築いていきましょう。

皆さんは「人生の目的」について考えたことはありますか。
一言でというなら私は、「幸せになること」「幸福を築くこと」だと思っています。
幸せになるためには、「生きる力」が必要です。
自分の才能や優れた点を引き出して、専門を磨き、自分にふさわしい仕事に就いて生き生きと働くこと。愛するひとと一緒に暮らして暖かい家庭を築くこと。自分の良さを実現し、他の存在の役に立っているという手応えを得ること。そんな事柄がカギになると考えています。
これから始まる中高6年間で、皆さんは身体も心も劇的に成長していきます。
私は公立の中学に入学した時、身長は135cmしかありませんでした(整列の話)。
遠くからその地域へ転校したばかりで、誰一人友達のいない中でのスタートでした。
それが高校を卒業する頃には身長も165cmを越え、友達と将来のことも話し合えて、大学を出てから将来自分が就きたい仕事ももう具体的に考えていました。
中学~高校時代にはいろんなことがありました。子どもからおとなへと近づきますが、自分にふさわしい道を見つける自分探しの旅でもあったと振り返ります。
改めて、とても大切な時代だったということが判ります。

いま、日本も国際社会もいろんな面で大変な時代になっています。
でも皆さんはそれぞれの力で、必ず幸せになって欲しいと思います。
そのためにこの6年間で、何が皆さんにとって一番大切かを考えてみました。
それは「自主性」ということではないかと思っています。
一番大切なことは、「自分から進んでチャレンジすること」だと思っています。

それはまず入学してすぐ、新しい友達を求めて、自分から周りの人達に話しかけることから始まると思います。
自分から声をかける努力はとっても大切なことです。
中学校では、小学校時代より教科の勉強がずっと盛りだくさんになります。
授業にしっかり集中して、宿題や復習にも前向きに取り組まなければなりません。大事なことは、自分から進んで、積極的に燃えて勉強することです。
親御さんがいうから、塾が面倒を見てくれるから、ではもうなくなります。
「自発的な学習意欲と学習習慣」が求められてくるのです。
得意な科目はどんどん練習し研究して、更に得意にしましょう。
苦手な科目もまけないで、攻めの気持ちで立ち向かうことです。
その際に「小さなパーフェクト」を心がけて欲しいです。
中学では英語や数学などいろんな教科で「小テスト」や「チェックテスト」があります。そういう機会には「小さなパーフェクト」を目指す、「満点を取る」地道な努力が大切です。その先には中間試験や期末試験という定期試験があります。
限られた範囲の総復習をどれだけパーフェクトにやりきれるかが問われます。
そういう機会を大切にしていける人が成績も伸びていくのです。
6年後にはここにいる皆さんが、大学受験という関門を前に立つことになります。
おもいきり高い目標を持ちましょう。難関の大学だってちゃんと突破しましょう。
「こだわりの第1志望校」を選んで、全力で夢実現に向けて頑張りましょう。
先生方も、トコトン皆さんに関わって応援していきます。

中学校では、クラブ活動を楽しみにしている皆さんも多いことでしょう。
やる以上はハードな練習や技術にどんどん挑んでいきましょう。
大会やコンクールで成果を出し切れるように、目標を持ってチャレンジしましょう。
その際「勉強とクラブ活動の両立」が、すごく大切な課題となります。
湘南学園中高では、学校行事もすごくさかんです。
体育祭、学園祭、合唱コンクールなどで先輩達は協力して取り組みます。
自分たちで企画や運営を進め、みんなで燃えて頑張るのです。
このあと中3先輩達がコーラスを披露してくれます。
男子と女子の先輩達が、心を合わせて素晴らしい合唱を創る姿に注目して下さい。

最後に強調しておきたいことがあります。
中学生になったらいっぱい本を読んで欲しいです。
中高の図書室でいっぱいすてきな本を借りて読んで下さい。
藤沢駅の傍にも有隣堂やジュンク堂など大きな書店があります。
春休みに近くの大書店に行ってゆっくりと探索してみましょう。
定期的に本を購入して読むようにしましょう。
本を読むとこの広い世界のことをいっぱい知ることができます。
自然のふしぎや社会のつながりを知ると、わくわくしてきます。
小説を読んで、人生の面白さや大変さや奥深さを知ることも増えるはずです。
自分が抱える悩みが軽くなることさえあります。
中学時代にぜひとも読書の習慣を身につけて欲しいと願っています。

いろいろとお話ししてきましたが、
一番皆さんに求めたいことは「自主性」という言葉になります。
自分から進んで勉強し、本を読み、部活や行事にチャレンジしましょう。
お家のお手伝いだって自主的にやりたいものです。
また学校では友達や先生方に自分から進んで挨拶しましょう。
皆さんには「自分から進んで動ける人間」になって欲しいと心から願っています。
この学校には、優しく頼りになる先生方と先輩達がおおぜいいます。
どうか安心して進学して下さい。
この6年間で、いろいろなことを学び、素晴らしい体験を重ねていきましょう。
それでは私からのお話はこれで終わりです。
このあと続いて、中3の先輩達から皆さんに最高のプレゼントがあります。
しっかり見て、聴いて下さい!以上です。