第838回 中国昆明市大学生との2度目の交流体験

2014年2月18日

先週末の大雪は、本校のささやかな国際交流のイベントにも打撃を与えました。

 

中国の昆明市からお招きした日本語専攻の女子大学生お二人は、10日から湘南学園中高で、在校生と交流を重ねました。校内見学・オリエンテーションを経て、国語や漢文や書道などの授業を聴講したり参加してもらいました。
PTAサークル・湘友会のお世話で茶道の体験も楽しんでもらいました。放課後に設けた「中国語教室」も盛況で、高2から中1まで10数名が参加して盛り上がったようです。
ドイツ人留学生&そのお友達と共に、高校生対象のプレゼンテーションの機会も設けました。出身地のプロフィールや食文化など興味深い内容をパワーポイントを使って紹介してくれました。またホストファミリーの皆様や担当教員の案内で、鎌倉や東京都内の散策などを楽しんでもらいました。

 

しかし土曜日が、大雪で臨時休校となり、午後に予定していた「日中青年シンポジウム」は中止とせざるをえませんでした。中国人留学生お二人と、学園卒業の現役大学生6名、応募した在校生諸君が集まり、それぞれの学生生活を紹介し、各自が暮らす社会について率直に話し、将来の夢など語り合ってもらう企画でした。昨年に実施した第1回の素晴らしい成果と感動を受けて、今回も準備したものでした。
この間私も1時間頂き、来日した皆様と社会について意見交換する機会を持ちました。若い世代の就職活動、女性の意識、情報化社会との関わりなどを考える新聞記事をもとにしたのですが、中国人女性の陳さんと于さんが多数の漢字を交えた難しい日本語の文章をほぼ正確に読んでいく様子に感嘆しました。ドイツ人のサイモンさんの日本語会話も見事なもので、皆さんここまで日本語を深く習得して下さったのだと感謝しました。中国に帰国されるお二人と土曜日にお別れの挨拶をちゃんと出来なかったことは本当に残念でした。

 

中国の昆明市は、藤沢市の友好都市にあたる、人口約730万人の大都会です。雲南省の省都であり、中国南部のこの省には実に数多くの少数民族が共存しています。温暖な気候と豊かな自然や農産物に恵まれ、景観はどこか日本に似ている部分があります。いずれ一度は訪問してみたい地域です。

日本と中国の間には、外交や政治の面で難しい問題も横たわっています。若い世代どうしの直接交流や率直な意見交換の機会は大切なことです。本校はそうした機会も可能な幅で大事にして、相互理解と友情、将来につながる希望の種を育てていければと願っています。