第64回 中学3年の特活:「大都市東京の様々な顔を探ろう!」

2010年6月26日

今日は、中学3年の総合学習の取り組みを紹介しましょう。中3の特別教育活動=総合学習は、「日本の諸地域におけるさまざまな問題や地域文化を知り、そこで暮らし働く人びとの取り組みから学ぶ」という目標をかかげています。

例年、夏休み前に東京都区内で分散の校外学習をします。テーマを決めて都内各地へ出かけ、お許しを得た訪問先でインタビューをしたり、歩いて観察したり するのです。秋には、中国・瀬戸内地方への研修旅行を実施します。町・村おこしがさかんな地域で様々な体験学習を行い、広島での平和学習も組み入れます。 昨年度初めて行って大成功だった、ある島での全員民泊体験を今年度も行う予定です。「過疎」「過密」の違いはあっても、多様で奥深い日本の社会の姿を直接 の体験を通して知り、そこで生活する人びとから学ぶ取り組みです。

校外フィールドワークは7月9日が本番です。今回のテーマは「大都市東京の顔を見て、聞いて、体験しよう」です。GWでは東京について自分が興味のある 事を自由に調べる課題が出されました。「東京の文化」「東京23区」「主に有名な所」を切り口にレポートを書きました。その後クラス毎に訪問する区が選出 され、クラスの特活班(男女混合)が訪問先の調査とアポイント取りを進めてきました。行動計画表と質問が作成され、事前の送付をめざしています。

私も小6の短期間に、台東区入谷に住んでいました。朝顔市や鬼子母神が有名な地域で、家具店がやけに多くて、長屋の多い狭くて庶民的な地域でした。週末 とかに家族で、上野のアメ屋横丁に買い物に行くのが楽しみでした。地下鉄銀座線の黄色い車体と古い構内の感じも懐かしいです。

中3の各クラスで決められた訪問区をあげてみます。
A組 台東区    「下町」の区を選んだクラスが多いことに気づきます。
B組 墨田区    近代的なビルもあるけど、私がまず連想するのは、庶民的
C組 葛飾区    な昔ながらの商店街や、日本経済を支える中小の町工場、
D組 大田区    江戸時代からの伝統的な職人技、神社・寺や公園など緑豊
E組 港 区    かな街並み・・・・・・といったところです。楽しそうです!

東京といえば、新宿、渋谷、池袋などの繁華街を始め、浅草、秋葉原、神保町、六本木・・・・・・など数え切れないメジャー・スポットが次々と浮かびます。
でも東京は、限りなくすそ野が広い大都会であり、世界中からの外国人も多い巨大な国際都市です。今回目を向けて欲しいのは、長い歴史に根づく、地味だけ ど豊かな「東京の様々な顔」です。そこで働き、暮らす人びとの姿にも目を向けましょう。一番大切なのは好奇心だと思います。実りの多い校外学習にして欲し いと願っています。