第58回 学園から近くにある、素晴らしい紫陽花の名所

2010年6月19日

湘南学園の近くを走る「江ノ電」の魅力と「鵠沼駅」については、5月22日の第34回で紹介しました。今日は、この電車にしばらく乗るとすぐに行ける、とびきりの紫陽花の名所についてご紹介します。

「極楽寺駅」は、周囲を緑に囲まれ、小川のせせらぎもホーム下にあるステキな駅です。「極楽寺」もいろんな花に満ちた奥深い美しい寺です。少し歩くと参 道があり「成就院」に着きます。「成就院」は北条泰時が1219年に創建した真言宗の由緒あるお寺です。新田義貞の鎌倉攻めで消失し、江戸時代の元禄期に 再建されたこのお寺は、この季節にたくさんの紫陽花に包まれます。上まで行って出会える風景の美しさは絶品です。咲き誇る色とりどりの紫陽花ごしに由比ヶ 浜の海岸が見えるのです。この眺望に初めて接した時には鳥肌が立つほど感動しました。初めてこの地点に来た人は例外なく感激し、記録の写真を撮らずにはす みません。
今日載せた写真は、先週の平日のものです。今年は紫陽花の開花が少し遅めのようで、ピークは6月下旬でしょう。土日はあまりに大勢の観光客が来られて前 に進むのも大変です。平日に訪れる機会が取れれば、毎年でも絶対行きたい素晴らしいスポットです。多数の方々に、喜びと癒しを届けて下さるお寺の住職の皆 様に心から感謝しています。一年を通して様々な紫陽花とその周囲のお手入れがどれだけ大変なことか。一定の想像をしますが、これだけ多数の株のお世話をす るのに並々ならぬご苦労がおありだと思います。

除夜の鐘と同じ108段の階段を下って、車道に出てしばらく進みます。左に曲がると、江ノ電の踏み切りがあります。ここも線路の両側に紫陽花が咲き、写 真ファンがいつも電車の来るのを待っています。感心するほど絵になる風景です。そして目の前の「御霊神社」にも奥に紫陽花の小道があるのです。右手に出て 住宅地をしばらく歩くと、「長谷寺」の裏門へ出ます。
長谷寺は、奈良時代の創建とされ、徳川家康の伽藍修復の時期から浄土宗のお寺です。ここは「お花のお寺」として有名で、団体の観光バスも必ず寄るスポッ トです。山の中腹へ上がると由比ヶ浜が一望され、珍しい品種の紫陽花の鉢植えも近くで迎えてくれます。「眺望散策路」を歩くと紫陽花の群落が続く景色に目 がくらみそうです。周囲を一面紫陽花に囲まれて歩く時間は夢心地です。下の池には花菖蒲などもきれいです。

このルートは最高の散策コースです。こんな近くに毎年楽しめるスポットがあることに感謝しています。実はこの地域の寺院やレストランなどには、学園の卒 業生や在校生保護者の方々との深いつながりがたくさんあります。皆さんこの地域を愛され、大切にされています。少し歩けば湘南の海。この季節の週末はあま りに多数の観光客であふれますが、一年を通して独特の気品ある佇まいを守っている地域なのです。