第911回 中学の各学年で「道徳教育の時間」を実施

2014年6月13日

今日は、高校生が前期中間試験の最終日になります。中学生はすでに試験が昨日で終了しています。前期と後期の中間試験の翌日には、中学生対象の「道徳教育の時間」を設けているので、本日はその概要を紹介します。

 

この時間には、日常生活でおこる様々な人間関係の問題を扱い、関連する映画を観たり、社会で活躍される方々の講演を聞いて、中学生がマナーやモラルの問題をより深く、共に考え合う機会になるように考えて設定しています。

東日本大震災が起きた後は、救助活動や復興支援に赴かれた方々、現地で被災されて活動を続けてこられた方々から直接お話を伺う機会を何回か設けました。各学年でそれぞれ企画を組むようになり、昨年度はいじめの問題や思春期の性の問題に焦点をあてました。今回は、昨年6月の「いじめ防止対策推進法」の公布を受けて、いじめ防止に向けた取り組みを行います。

 

中学1年は今回も、NPO法人・湘南DVサポートセンターのご指導により、「いじめ防止プログラム」を受講します。DV・虐待・いじめ等の被害を受けた女性や子どもの支援に取り組んでいる団体です。子どもの心の回復プログラムをカウンセリングやグループワークに取り入れて被害者支援に取り組み、いじめ防止やバイオレンス防止など10代の子ども向けプログラムを開発し、小中高大で暴力防止教育を展開されています。日常の人間関係について考え、ワークショップを通して自尊感情を高めることを学び、暴力によらないコミュニケーションの方法を生徒が身につけていく機会となることが期待されます。

中学2年と中学3年は、北村年子さんの講演を聞きます。現中3学年が昨年度末に保護者向けの講演者としてお招きした方です。文芸誌・女性誌の編集者を経てノンンフィクションライターとなり、少女200名を取材した『少女宣言』が話題を呼び、以後女性・子ども・。教育・ジェンダーを主なテーマに取材や執筆を行い、思春期電話相談やラジオDJとしても若い世代の悩みに向き合ってこられました。「自己尊重トレーニング」の指導者としても活動されています。今回は生徒達に向けて、「いかに自分という存在を受けとめ、相手の良い面に目を向けることができるのか」という視点から直接に呼びかけていただきます。

 

各学年で、これからの生活につながる大切な視点や課題を学べる、有意義な一日となることが期待されます。生徒諸君それぞれにしっかりと受けとめて、今後に役立ててほしいと思います。