第1010回 中学生対象の道徳教育の時間

2014年12月5日

高校生は、後期中間試験の最終日になります。中学生は、すでに試験が昨日で終了しています。前期と後期の中間試験の翌日には、中学生対象の「道徳教育の時間」を設けているので、本日はその概要を紹介いたします。

 

この時間は、日常生活や学校生活でおこる様々な人間関係の問題を扱い、関連する映画を観たり、社会で活躍される方々の講演を聞いてきました。中学生がマナーやモラルの問題をより深く、共に考え合う機会にするのが目的です。

東日本大震災後には、被災地へ救助や復興支援に赴かれた方々や現地で被災後に活動を続けてこられた方々から直接にお話を伺いました。昨年度からは各学年でそれぞれの企画とし、いじめの問題や思春期の性の問題を扱ってきています。

 

今年度の前期には、中1が湘南DVサポートセンターによるいじめ防止プログラムに取り組み、中2と中3は北村年子様の講演会を通して、ホームレスを生み出す社会構造とそうした人びとへの関わりについて考える機会を設けました。後期はそうした学びをさらに深める意味で、それぞれの学年で映画鑑賞を行い、生徒達一人ひとりが認識を深めてくれればと願っています。

中1 「いじめのない学校生活をめざして」、映画『青い鳥』鑑賞

中2・中3「いのちの重さについて考える」、映画『0からの風』鑑賞

映画『青い鳥』は、重松清の小説が原作であり、吃音の臨時教師と彼が派遣されたある中学校の生徒達との交流を通して、いじめ問題に真正面から取り組んだ作品です。本校では何度も上映してきており、毎回大きな反響と静かな感動を呼んでいます。主人公の竹内先生が生徒達と我々に真っ直ぐに深く問いかける「本気の言葉」に注目してもらいたいです。

映画『0からの風』は、最愛の夫に先立たれ、ひとり息子と温もり豊かに暮らしていた女性の圭子が主人公です。大学に入学したばかりの息子が、無免許で飲酒運転のクルマにはねられるという突然の事故。その判決の軽さに驚いた圭子は、こんな悲惨な事件を根絶したい、息子の命もつなげてその分も生きていこうと誓い、行動を起こします。こちらの映画は本校で初上映になります。

 

中学生の皆さんが、今後の生活につながる大切な視点や課題に気づき、心に受けとめる有意義な時間となることを期待しています。