第1059回 Nコン2015課題曲から

2015年2月25日

「Nコン」の新しい課題曲の発表を、毎年この時期に注目しています。歴代の課題曲が中高の合唱コンクールでどこかのクラスに選曲される機会も少なくないので、やはり注目している校内の合唱ファンもいることでしょう。

「Nコン」とは、NHK全国学校音楽コンクールを指します。小・中・高の各部門別に全国各地の児童・生徒達が参加し、地区・県・ブロック・全国と選抜大会を重ねていく全国的なコンクールです。特に中学の部では、その時代に人気や注目を集める中から毎年音楽アーティストが選ばれ、課題曲を担当するスタイルが定着してきました。

今年は「SEKAI NO OWARI」という4人バンドです。正直ほとんど知らなかったグループで、見た目に違和感すら始めは感じました。でも先日に発表された課題曲に出会い、これなら中学生も気持ちをこめて歌えるだろうと共感しました。課題曲の再放送も後日にあり、Nコンのホームページも観ていただきたいので、この歌を紹介したいと思います。

 

課題曲のタイトルは『プレゼント』。作詞は唯一女性メンバーのSaori、作曲はNakajinです。合唱曲だけどすごくパーソナルな歌だと語られます。

Saoriは中学時代ものすごく大変だったそうです。友達とも親ともうまくいかず、先生ともぶつかってばかりで、独りぼっちがこわくて、“この悩みはいつ解決できるのだろう”と苦しんでいたそうです。

そんな中2の冬休みの時、幼なじみのFukaseが励ましてくれた言葉が彼女の心に真っ直ぐ届いて救いになった。だからこの曲は当時の自分に届ける気持ちで作詞したそうです。

人生はいつも目の前に難問を前にして、クリアするのに必死だけど、この『プレゼント』のメッセージがどこかで皆さんの宝物になって励ましになればとの思いで作られた歌なのです。男性達は“独りぼっちの経験だって贈り物だと思える時が来る”、“中学生は大変だけどその時代に孤独になったり悩んだりしないまま大人になったらもっと苦労が深くなるよ”などと語っていました。たしかにこの歌には的確で暖かいメッセージが詰まっているなと感じられました。

 

「知らない」という言葉の意味/間違えていたんだ/知らない人のこと/いつの間にか「嫌い」と言っていたよ/何も知らずに/知ろうともしなかった人のこと/どうして「嫌い」なんて言ったのだろう/流されていたんだ・・・・・・

 

これがこの歌のイントロです。惹きつけられる問題提起でした。では彼女が一生の支えになるとも感じられた「プレゼント」とは一体どんな言葉なのか。ぜひ直接にこの歌に出会っていただけたらと思います。

「SEKAI NO OWARI」がなぜ広範な若者に支持されるのか一端を知る思いもしました。そして何といっても大田桜子さんの編曲が秀逸です。抒情性豊かな素適なラプソディーにこの合唱曲を仕上げています。

周囲との人間関係で悩みの多い中学生や高校生にぜひ視聴して欲しいと願っています。


→ Nコン2015 – NHKオンライン