第1184回 ニッポンの里山~全国各地の愛しい光景

2015年10月17日

今日は、ほぼ毎日放映されている、ある小さな番組を紹介いたします。
NHKBSプレミアムで月~土曜日の毎朝7:00~7:10に放映されている『ニッポンの里山・ふるさとの絶景に出会う旅』という番組です。再放送のシリーズですが、途中で気づいて以後は毎日欠かさず予約録画して視聴しています。DVD・BOXに収録されて販売もされています。

 

日本全国には、人と生き物が共存する里山がたくさんあります。各地の地形や気候を生かして住民が農林水産業などを育み、独自の景観や生態系が形成されました。野菜や花や樹木、家畜・魚介類や昆虫・渡り鳥など多種多様な生命がつながり合い、絶妙なバランスと美しい風景を織りなしてきたのです。
番組ではよくぞここまでと感心するほど、全国津々浦々の地域に取材の光が当てられます。田んぼや畑、雑木林や放牧地、川沿いや海辺など、複雑な日本の地形を反映して多彩なふるさとの姿が活写されます。番組の最後には里山に育った季節感あふれる言葉、俳句の世界では季語としても使われる味わい深い言葉が珠玉の映像とともに短く紹介されます。
最近のある回から例示します。画面の素晴らしさに特に惹かれた特集の1つであり、ネット情報のまとめを引用させて頂きます。「野鳥が集う桃源郷」、福島県福島市郊外のある集落が舞台でした。そこは毎年春、辺り一面、モモやサクラなど様々な花木が咲き誇り、まさに“桃源郷”が出現します。農家が生け花などで使う「枝もの」を出荷するために育てる花木であり、種類が多いので花が咲く時期がずれて、春から初夏まで地域は多くの蕾や花に彩られるのです。近隣の人達も花見・散策に訪れ、多数の野鳥もやってきます。花に集まる虫を捕らえてここで子育てをするのです。

 

日本全国にはこうしたかけがえのない、ふるさとの絶景がたくさんあります。スマホやネットに馴染む若い世代の人達に、こうした番組を特に観てほしいなと思います。興味を持たれた方は録画されてご家族で視聴して頂ければ嬉しいです。この先のどこかで実際に行ってみる機会にも留意したいものです。本校の中学&高校の研修旅行も、こうした出会いと体験の機会になることでしょう。私自身も可能な範囲でこの先ゆっくり、こうした様々な地域を訪れたいと思っています。