第1221回 音楽を楽しむ~“アナログ復活”を考える ①

2015年12月4日

後期中間試験の第2日目です。今回は週末をはさんでの試験日程になっています。前半の今週から達成感に恵まれ、週末を越えてリズム良く進むようにと願っています。
今回は、「音楽の楽しみ方」をテーマに述べてみたいと思います。

 

生徒達は日頃、どのようなツールで音楽を楽しんでいるでしょうか。カラオケに友達と行ったり、ネットの無料動画で好きなアーティストの歌や演奏を聴いたり、また何か楽器を夢中で練習している人達も少なくないことでしょう。

最近気になる、少し嬉しいニュースがありました。音楽をもっぱら配信で買う人達が増える一方で、中高年から若者まで広い世代で「アナログレコード」の人気が急に再燃しているとの報道です。日本レコード協会の調査では、国内のレコード生産はこの数年間で3倍前後に増加しました。アメリカでもアナログレコード売上枚数は前年比で50%前後のテンポで上昇し、イギリスやドイツでも1990年代後半以降で最高の販売枚数を記録しているそうです。

 

一時は“アナログ全滅”といわれ、レコードプレーヤーも専門マニア向けの高価な商品のイメージが強かったのですが、最近のアナログレコード人気に伴い、初心者が気軽に聴くのに充分な機能を備えた1万円弱のプレイヤーがとても良く売れるそうです。

当初は40~50代のシニア層が購入の中心でしたが、10~20代の若者もアナログレコードを求めるようになりました。親が楽しむ姿を見て若い世代もその良さを知り、この年代にもアナログレコード文化がジワジワと拡がっているようです。初心者のためのアナログレコードセミナーに多くの若者も集まり、針の置き方やレコードの持ち方から習っています。

 

音楽がデジタル化し、ネットが普及した現在は、音楽を「聴く」だけならばいつでも好きなだけ、多くは無料でいくらでもできる時代です。若者達はそうした環境を当たり前として生活してきました。それではインターネットの普及以後に育った若い世代が、アナログレコードにも惹かれ始めているのはなぜでしょうか。(明日へつづく)