第1269回 ウメの愛おしさ・素晴らしさ

2016年2月23日

この時期は毎年どこか、梅の名所を訪れたくなります。生徒諸君もお家の近所や通学路で、梅の花を目にとめてくれたらと思うものです。
日本で「お花見」といえばもっぱら桜の花です。その前に咲く梅の花は、桜に比べれば地味な印象もありますが、その典雅な風情に惹かれる人たちは多いことでしょう。

 

「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」という名句があります。まだ寒い冬の日に梅が一輪咲くのを見るとそのけなげさに惹かれます。わずかでも春の気配を感じて梅に感謝する思いが自分も何度かありました。
「松竹梅」という言葉もポピュラーです。慶事のシンボルとして様々なお祝い事で引き合いに出されます。独特の雰囲気から盆栽でも愛用されています。
梅は中国の長江流域が原産で、奈良時代には日本へ渡来したそうです。杏や李などと複雑に交配して数百種類の品種があるそうで、日本国内ではまず和歌山県が名産地として有名です。

 

何といってもウメの偉大さは果実の効用でしょう。我が家も梅干しは常用の必需品です。梅酒・梅酢・ジャム・各種の調味料など食用は幅広いです。親しい酸味で疲れも取れる、身体に優しい健康食品なのです。
そして梅が開花した光景が素晴らしいと思います。梅の花見は春最初の楽しみといえます。次回は数少ない訪問先から、私の好きな名所を紹介したいと思います。