第1313回 夏の学びは秋からの力に

2016年11月18日

「全学教研ニュース」から

 木枯らし1号が吹き、木の葉も彩を増し深まり行く秋のたたずまいの今日この頃となりました。
 『2016年度 湘南学園 全学教研実行委員会 全学教研ニュース Vol.3』をいただきました。振り返れば、夏の終わりの全学教研からはや2ヶ月が過ぎましたが、アンケート集約に基づく16頁だてのニュースには全学教研に参加した教員一人ひとりが何を成果として学び、何を課題として認識したのか、が記されています。
 
 熊野谿実行委員長は、今回の全学教研のテーマ「”伝える力”を高める~自分から他者へ、そして世界へ~」を掲げ、「学園で学ぶ『子どもたち』に自分の思いや考えを表現して、伝えようとする力をどう育てるかという視点から、教育の営みを考えることを重視」したと述べています。
 
 川井学園長は、「第6回全学教研が問いかけるもの」としてアンケート自由記述欄から3点を挙げています。1つは、他パートの教育活動、教育内容に理解を深めることができたこと、2つには、幼稚園から高校までの子どもたちの成長、子どもたちの成長への各パートの関わりに理解を深めることができたこと、そして3つには、総合学園の良さを活かし、教員間がお互いに情報交換を密にし、互いに高めあえるようにしたいという感想です。
 
 紙幅の関係もあり、そのアンケートにスポットを当て、何人かの教員の声をご紹介しましょう。

・私自身、知っているようで他パートの細かい教育の活動までは理解が浅いのですが、毎年全学教研を通して各パートの取組み、先生方の意図されていることを知ることができます。また、分科会で深く話をする中で学園全体で大切にしていることが共通していてつながりを感じることができました。一つのテーマを元に研究発表することで、改めて教育の土台である幼児期の保育がとても大切で責任の重さを感じています。

・新たな視点で総合学園としての魅力を考えていく必要があるのでは?と思います。さらに幼小中高全てのパートにおいて考察できるテーマ(教員としての資質を高められる)の設定がさらに必要だと考えています。外から学び、湘南学園らしさを創っていこうとする生徒会の活動は、素晴らしい。教員が外からの刺激をしっかり受け止めていかねばならない。

・伝える力を高めるにはどうしたらいいかを幼稚園の実践を含め、とてもよく理解することができた。一人ひとりを大切にすること、意欲をもって取り組むことの大切さなど、大いに考えさせられ、深い学びになった。

・生徒の可能性を広げ、成長するためには「教員の情熱」や「教員の学び」がとても大切なんだなと強く感じました。結局私たち教員のちっぽけなものさしでは、子どもの可能性をはかることはできないと改めて思いました。我々教員も、お互いに高め合って子どもの成長に携わりたいと思いました。  

 このように「”伝える力”を高める」というスローガンの下、教員の学びの姿勢が新たに築かれるなか、幼稚園、小学校、中高を併せ持つ総合学園として湘南学園は、連携・接続・一貫を基調とした教育の可能性とその豊かさをここ湘南から発信し続けています。