第1332回 鵠沼郷土資料展示室「企画展」のご案内

2017年4月28日

~日本でのサーフィン発祥は鵠沼海岸~

 ここ鵠沼では、皐月の陽光はすでに夏を思わせるほど強いエネルギーに満ちています。明治20年代の別荘開発に始まった街づくりを反映してか、それぞれ個性的なお家とガーデニングが私たちの眼を楽しませてくれています。そうしたなか散歩を楽しまれたり、街を行き来する地元のドライバーの方々の多くが、この時期になるとそれぞれ個性的なサングラスをかけられ始めるのも、リゾートの雰囲気をたたえているここ湘南・鵠沼ならではのことでしょう。
 
 さて、小田急江ノ島線「鵠沼海岸駅」から徒歩数分のところにあります、「鵠沼郷土資料展示室」において新たな企画展が始まりました。今回の内容は、

「日本での発祥をうたいたい! 鵠沼のサーフィンとビーチスポーツ サーフィンに代表される鵠沼海岸の様々なビーチスポーツの歴史・変遷を展示」(展示期間は2017年4月1日~8月15日)

というものです。日本でのサーフィン発祥の地は鵠沼海岸との話をお聞きしたことがありましたので、同資料展示室に「鵠沼学の生き字引」といわれる内藤喜嗣さんを訪ね。見学がてらお話をお聞きする機会をつくりました。
 
 「鵠沼は海のほとりにあります。なぎさや砂浜では色々なスポーツが楽しまれています。これらの紹介を見て、海岸にお出かけください。」とのアピールから企画展は始まります。
 これからビーチスポーツの季節が始まりますが、その前にこの企画展は必見の価値ありといえます。
 
 さてサーフィンの起源には諸説あるようですが、「漁の帰りにボートを用いて波に乗る術(サーフィング)を知り、そこから木製の板に乗るようになった、というのが最も有力な説とされています。」日本では、”浮き輪につかまり寄せてくる波に身を任せて戯れ、波の下を潜り波に押し流されたことが波に乗ることにつながり、「板子乗り」にと発展した”ことが、日本でのサーフィンの始まりだとか。

 今回の企画展では、板子や木製からグラスファイバーにいたるサーフボードの進化が現物展示で見ることもできます。またサーフィン以外に鵠沼海岸のビーチスポーツのすべてが紹介されていることも大きな魅力になっています。また湘南学園のOBの皆さんが、サーフィンを始めビーチスポーツの草分け的存在として多数の方がおいでであったということも内藤さんからお聞きしました。湘南学園と海そしてビーチスポーツは切っても切れない縁で結ばれているのです。
 
 朝、学園前で、生徒の皆さんのお出迎えとご挨拶をしている脇を、海岸へ、海岸から、自転車にサーフボードを横に乗せてゆったりと走ってゆくサーファーの姿を見るにつけ、ここ鵠沼文化は「海」の要素が色濃いことを当然のことながら強く感じるのです。