第1335回 新緑輝くなかで歓声こだます

2017年5月26日

~湘南学園中高体育祭開催~

 先週、第13回を数える湘南学園中高新体育祭が開催されました。この「新体育祭」という表現には、かつて一度中止となってしまった体育祭から、新たに立ち上げた生徒会の心意気が反映されているのです。
 
 当日は適度な陽光と湘南の風に恵まれ、まさしく体育祭日和となりました。スローガンは、「NON STOP」。中高縦割りのチーム編成で、赤、黒、黄色、青、緑の旗の下に集い、この日に向けて練習してきた成果を遺憾なく発揮してくれる様子を、生徒の皆さんはもとより、観戦に駆けつけていただいた多くの保護者の皆様が楽しみにしていたことでしょう。
もちろん私もその一人でした。

 オープニングセレモニー後、「駆け抜けろ! Colors Soul」、つまり新体育祭の目玉の1つ、「アトラクション」が始まりました。五色それぞれに創意工夫を凝らし、ダンスも含めグランドいっぱいにパフォーマンスを繰り広げてくれました。プログラムは、障害物競走、竹引き、借り物競争、各種対抗リレーと続き、その結果、赤組が総合優勝に輝きました。おめでとう!どのプログラムもこれまでの練習と色別のエネルギーが高揚したものになったといえましょう。
 
 この新体育祭は体育祭実行委員会(召集、決勝審判、用具、得点、保健、放送)に関わる生徒の皆さんが、適切な状況判断の下に、連携を取り合い、時間を遵守し、成功のために一致団結した活動が大きな支えになっていたことは言うまでもありません。新たな新体育祭の伝統を1つ加えたように感じました。

 新体育祭は終わっても新体育祭は終わっていません。つまり、新体育祭という生徒主体の行事の振り返りから、何を学び今後に生かすのかということの「振り返り」です。入学後初めて体験した中1の様子はどうだったでしょうか。

 「今回の体育祭では自分のためだけではなく、他の人のためにも頑張ってくれた人が沢山いました。それがこの振り返りでわかったと思います。また見えないところでも頑張っている人も沢山いるのです」。生徒会が大事にしているこの新体育祭は、これだけ多くの目に見えない係りの連携により企画・立案・準備・実施・振り返り・次期の課題確認という流れが成り立っているのかと。であれば秋に控えている「学園祭」や冬の「合唱コンクール」も同様にあるいはそれ以上に、生徒の自治活動として目的意識を持った組織的活動が求められることを改めて考える場になりました。
 
 「優勝することよりも、アトラクション賞をもらうよりも何よりも、価値のあること」を、この新体育祭の中から、1つでも2つでも見つけてほしい。それを次の課題に結びつけて欲しいのです。
 
 皐月の空の下、湘南鵠沼に初夏の陽光の輝きと湘南の風が心地よく吹き始めました。