第286回 本校の総合学習=特活:高校2年生の取り組み

2011年7月8日

 各学年の特別教育活動が進められています。6年間を通したテーマ学習を通して、社会に生きる様々な人びとと出会って学び、人間観や社会観を深め、将来への生きる意欲を育む取り組みです。本日は高校2年の特活について、今年度前半のとりくみを中心にご紹介しましょう。

 今年度高2のテーマは、「世界と人類の課題をみつめて、一人一人のこれからを考えよう」という国際的な課題です。昨年度に引き続き、国際連合が提起している「ミレニアム開発目標(MDGs)」を対象として、生徒諸君が最も関心を持つ目標・ターゲットを選び、班に分かれて活動します。五年目を迎えた特活では、世界と人類のかかえる困難な課題を直視し、どう考えていくべきかを議論し、これからの生き方の中でそうした課題にどう向き合っていくのかを考える場にしたいとされています。
 4月から動き出した特活委員会では、MDGsや21世紀になり重視される「人間のための安全保障」について学習しながら、テーマ分野の設定を進めました。そのテーマ学習とテーマ選択を経て、5月には各分野の集会を行い、事前学習や班編成を行い、以後FW先のアポとりを進めました。6月にはFWへ向けた計画の進捗状況を確認して、事前学習を続けました。

 そして一昨日に、終日の校外フィールドワークを行いました。学年全体でクラスを越えて分野別に33の班に分かれ、「飢餓」「平等・人権」「医療予防」「環境」「国際」の各分野ごとに、各班2箇所ずつの訪問先のご協力を得て、取材学習に出かけました。
 そのリストを見ると、官公庁、研究所、大使館、大学、国際NGOなど訪問先は多岐にわたっています。そこで新たに知った事や考えた事について、今週中にそのまとめ作業を行い、来週には学年全体で全体報告と討論会を行います。

 国連は、いま「国際青年年」を位置づけ、「若い世代は、世界・国家・地域での意思決定に、積極的に参加する機会を与えられねばなりません」(パン・ギムン事務総長)と呼びかけています。高2の諸君が、自分達なりに世界の諸問題を学び、議論し、世界に対して発言し発信する特活が目指されています。多忙な毎日を送る高2の皆さんですが、この特活を通して国際的な視野や問題意識を十分に深めてほしいと思います。