オーストラリアセミナー 10日目

2014年8月1日

 ノックス校での学校生活にすっかり慣れた学園生達は、もう一人で自由に校内を動き回れるようになって来ました。ノックス校には、中学生からはホームルームクラスがないため、朝夕のホームルームありません。連絡事項のほとんどがメールで各生徒に送られて来ます。また、授業も特に高校生は選択制となるため、朝の1時間目は授業を受けずに図書室のパソコンに向かって自習をしている生徒も少なくありません。今朝は、1時間目が小学校でのケリー先生の Year 1 での交流授業でしたが、ユミがノックス校の学園生の控え教室に着いた時には、すでに1時間目の授業は始まっていたため、その教室には誰もいませんでした。それでも、彼女は、ひとりで小学校の校舎へ移動して、ケリー先生の教室に自分一人でやって来たんです。もう校内での移動は、手慣れたものですね。

 ケリー先生の Year 1 の授業では、教室でノックス生すべてに配られたノートパソコンを開いて、明後日の31日(木)に訪れる予定のフィリップ島について調べました。そして、ケリー先生が用意してくれたプリントにパソコンを開いて調べて分かったことを書き込んで行きました。ノックス校では、中学生は各生徒にiPadが支給され、小学校でも数多くのノートパソコンがあって、授業中に児童や生徒一人一人がこれらを使うことが出来ます。湘南学園小学校には備え付けられていますが、ノックス校のすべての校舎の各教室には、プロジェクターとスクリーンとパソコンが設置され、いつでもすぐにパソコンや映像を使って何かしらの活動をすることが出来ます。フィリップ島についての調べ学習のペアワークの後は、今このクラスの児童達が習っている歌を一緒に練習しました。これも、教室に備え付けられたパソコンとプロジェクターを使って映像と音声を映し出しながら取り組みました。最後に、学園生から、昭和の子ども達が昔駄菓子屋さんで買ってよく遊んでいた薄いプラスチック粘土のようなものを膨らませて作る風船をそれぞれのバディーの子ども達にプレゼントしてそれを膨らませて遊びました。

 2校時は、もともとケイト先生の Year 4 のクラスでの交流授業でしたが、ケイト先生が体調を崩してお休みするとのことで、朝の段階では、フリータイムになるということでした。しかしながら、2校時が始まる前に、同じクラスで交流授業を行うことになったと再度予定が変更しました。その理由は、このように教員が欠勤した際、その授業の穴埋めをするために複数の学校と契約している非常勤の教員がいて、その手配が間に合ったようでした。こうした制度は日本にはないですよね。そういうわけで、この時間は、代行で担当してくれたエリス先生と一緒に Year 4 の図工での交流授業を行いました。これは紙を切ってノックス生と学園生が二人一組のペアで1つの毬のようなものを作ったのですが、その工作の最中に、それぞれのペア同士で結構会話がはずんでいる様子が随所に見られました。このクラスの児童達は、昨年度も学園生と交流したこともあり、さらには、Year 1 や Year 2 の子ども達と比べるとずいぶんと大人で、学園生への気配りも出来るようなしっかりとした子ども達でした。そういうわけで、児童達から学園生が答えられるような質問をどんどんしてくれており、とても有効的な英会話の授業にもなったようです。

 3校時と午後の4校時には、ティナ先生の Year 2 のクラスでの交流授業でした。ティナ先生はもうとても学園生との交流授業に慣れており、質問形式で自己紹介を行うペアワークや、オーストラリアの動物やオーストラリアの地理を紹介するプレゼンテーションなど、とても分かりやすいものでした。また、この授業の最後に、先日、メディア教室で録画した学園生の自己紹介ビデオの編集が終わったとのことで、それをみんなで観賞させて戴きました。テレビ番組風での編集となっていたので、とても楽しく興味深く見ることが出来ました。明日、さらに、ノックス校でのこれまでの10日間で体験したことについてインタビューして、それをこの映像に加えて、ビデオ作品を完成させてくれるそうです。とても楽しみですね。

 今日の1番の お楽しみは、夜の『クリスマス in July』という企画です。これは、hospitality という授業を受講している生徒達と家庭科の先生が、ヨーロッパでの冬のクリスマスに食べる七面鳥料理とデザートを作ってくれて、教室をちょっとしたレストラン風に装飾して、僕達学園生とホストバディーをディナーに招待してくれるというものでした。料理をしてくれたノックス生達は、胸にノックス校のエンブレムのはいった本格的な調理服を着て、僕達をもてなしてくれました。ディナーの半ばには、サンタクロースの衣服を着たかわいらしい女の子のサンタも登場し、バディーのノックス生達から、学園生一人一人にクリスマスプレゼントが手渡されました。プレゼントは、オーストラリアの素敵なスポットを撮影したカレンダーでした。そして、最後のメインイベントは、リンとルカが秘密裏に企画してくれていたナツホとアキコへの手作りのバースデーケーキとバースデーカードのプレゼントでした。突然、会場の電気を落として、入り口のドアからハッピバースデートゥーユーの歌と共にろうそくの火のともったバースデーケーキが運ばれて来ました。みんなでこの歌を熱唱した直後に、オーストラリア風の「ヒピップ・フレイ! ヒピップ・フレイ! ヒピップ・フレイ!」のかけ声が起こり、ケーキとカードが彼女ら二人に手渡されました。場内はとても盛り上がり、誕生日を迎えたナツホとアキコはもちろんのこと、みんなの満面の笑顔を見ることが出来ました。これも忘れられない思い出になったことでしょう。このサプライズを企画してくれたリンとルカ、本当に有難う! 「リン、ルカ、グドンニャ!(= オーストラリア風 Good Job!)」