カナダセミナー 12日目

2013年8月9日

 ついに授業の最終日となりました。本日は最後のセレモニーに向けて、流れが進んでいきました。生徒達は午前中は、夕方に実際に行われるエアドリーのテレビ局のインタビューを想定して、ゲームを交えながら、カナダでの体験を話す練習を重ねました。

 ランチはサンドウィッチ主体のメニューが多く、このパターンが続いたことから日本の食事を懐かしむ生徒が多くなりました。保護者の皆様が如何に日本で食事に対して愛情を注いで下さっているかを感謝する声がいろいろなところから出てきました。きっと帰国後の生徒達は日頃の生活のありがたさを一層謙虚に受け止めると思います。

 ランチ終了後はそれぞれグループに分かれて、ホストファミリーへの感謝を表現する手紙やカードを作る生徒達、ダンスパフォーマンスの練習をする生徒達、スピーチや寸劇の練習をする生徒達に分かれて、セレモニーの準備を進めていきました。

 本日は終了時刻がいつもより遅めに設定されたので、夕方に軽食のピザが用意されました。エアドリー市長、ホストファミリー、カナダの先生達とアシスタント達、そして取材陣が集い、フェアウェル・セレモニーが行われました。

 セレモニーではエアドリー市長から修了証とエアドリー市の記念ピンを、その後、各ホストファミリーからの感想・記念品のプレゼントを受け取り、別れの涙を浮かべる生徒も…。湘南学園側からダンスパフォーマンス、寸劇発表が行われました。大喜びのホストファミリー達!そのお礼にカナダ人アシスタント達のサプライズのダンスパフォーマンスが行われ、盛り上がるイベントとなりました。

 この模様は次週の地元の新聞に掲載されることになっています。記事が届きましたらご紹介しますね。

 エアドリー市長、ホームステイコーディネーター、研修プログラムのカナダ側の担当者からのスピーチは、本当に生徒達を心から歓迎し、大切にしてくれたかがわかる、涙と笑顔が交互に交じるものでした。その後、学園の生徒達及び教員からの感謝のスピーチを行いました。私達から、エアドリーの人々自身の生活を惜しみなく分け与えてくれたことに謝意が述べられました。セレモニーの後のパーティーは終了予定を大幅に延長し、生徒の帰宅は20時を回りました。

 エアドリーの地域の夏の風物詩となる2週間のこの「湘南学園カナダセミナー」はエアドリーの地域の方々に愛されています。人と人との強い絆の上に成り立っています。毎年30名程度の生徒達の家族的なグループだからこそ出来る国際交流がここにはあります。そして、この小さなエアドリーだから出来ることがあります。時に生徒達の状況を見ながら臨機応変な対応をすることもありますが、それに対してもカナダの人々も、カナダのベストな思い出を生徒達に持って帰ってもらいたいと最大限協力してくださいます。

 ホストファミリー家の子供達がアシスタント役を買って出てくれるようになったこと、そして今年から始めてくれた子達も、ぜひ来年もこのセミナーに携わりたいと言ってくれていることも印象的です。また、ホストファミリー同士のつながりが強くなっていき、エアドリーの新しい人間関係のつながりが深まっています。連続してホストファミリーを引き受けてくださる方々も増えてきました。来年は10周年を迎えるこのセミナーは新たな広がりを見せているのです。

 生徒達もこの新しく始まった人間関係を大切に、いつの日か、このエアドリーを再訪する日がそれぞれやってくるといいなと願います。みんなにとって、ここで得たことが新しい原点となってくれれば…。成長した姿を見たい人々がここにはいます。英語を勉強するとき、伝えたいメッセージを届けたい相手が具体的に出来ましたよね。皆さんの英語の上達を心から喜んでくれるはずですよ!

 引率教員側からみると、学期中の授業では受け持ちでない生徒とも距離が近くなることが出来て良かったと思っております。あえて、英語をそのまま理解してもらいたいと思い、何度も微笑みながら日本語のアシストを敢えて控えた部分もありました。31名の生徒達がそれぞれ独自に世界を広げていくことを、つかず離れずの距離からそっと見つめているように努めました。実は、皆さんの英語が教科書の世界から旅立っていくことを見るたびに、嬉しさとワクワクが止まらない状態で、見入っていました。

 また来年以降もこの地で次の湘南学園生がこの地域の人々と時間を共有できるようにしていきたいと考えています。明日はいよいよ帰国の日。生徒達はホストファミリー宅で別れの時間を惜しむ夜を過ごすのではないでしょうか。