オーストラリアセミナー 4日目

2014年7月26日

 今朝は、あたり一面に霧がかかっていて、真冬のメルボルンを実感する天気でした。今頃、日本は梅雨が明けて、真夏の日差しが照りつけていることかと思いますが、ここ南半球では、1年のうちで一番寒い季節を迎えています。

 今日は、朝から晩まで、びっちりと本格的な研修となりました。まずは、Year 1 のケリー先生のクラスで、プロジェクターに映ったインターネットの映像を見ながら、子ども達と一緒にオーストラリアの気候や様々な動物について学びました。ちなみに、ノックス小学校の1クラスあたりの児童数は約15名という恵まれた環境で子ども達は毎日勉強しています。

 2校時目は、Year 3 のリサ先生の授業に混ぜてもらい、お菓子作りとペアワークをしながら交流しました。リサ先生は、今年の1月にティナ先生と共に湘南学園を訪れ、幼稚園・小学校・中学校・高校のすべてのパートでプレゼンをしたり、合唱コンクールを聴きに来てくれたりして、日本や湘南学園が大好きな先生の一人です。ノックス小学校の児童達は皆、湘南学園生にとても興味を持ってくれており、一人一人はこの上なくかわいいので、学園生達は、この子ども達に心を奪われてしまっていました。

 おそらくイギリス連邦の国々の学校では、午前中にリセスと呼ばれる中休みがあって、そこで子ども達はみな、果物や飲み物、サンドイッチやお菓子などを戴き、パワーを充電します。このノックス校でも、11:05~11:30の時間帯にリセスが設けられています。この時間は、子ども達も教員もみな、リセスタイムを楽しみます。バディーの生徒達も、学園生のホームルーム教室に来てくれて、一緒におしゃべりしながら、お菓子を食べていました。学園生達からは、当然のことながら「湘南学園にもこの制度を取り入れようよ!」とリクエストがあがります。ちなみに確か、アレセイア湘南では、この制度を取り入れているとかいないとか耳にしたことがあります。

 リセスを終えて、3時間目は、ゾイ先生による中国からの留学生との交流授業に参加しました。ゾイ先生は、ご自身が高校時代に中国の親元を離れて、ノックス校に留学され、卒業後は、名門メルボルン大学に進学し、現在は、インターナショナルコースのコーディネイター兼中国語教師としてノックス校に勤務されています。彼女は、毎年、湘南学園生を大変よくお世話してくれており、いつまでも大学生のような若々しく素敵な方です。この授業では、日本人2人と中国人2名で1つのグループを作り、中国からの留学生が、①自分の中国の中での出身地、②お気に入りの料理、③その料理が好きな理由、④その料理の食材や作り方、を学園生に英語で説明します。 同じく、学園生も同様の事を中国からの留学生に英語で伝えて、最後にそれぞれが聞き取ったことを日本語と中国語に訳して発表しました。このフェイス・トゥー・フェイスのそれぞれ母国語が異なる2つの国民が、英語を媒体としてコミュニケーションする機会を持つことは、それぞれの生徒達にとって、とてもいい経験になったように思われます。さらに、ここでもまた、双方の生徒達は新たな友達を作ることが出来ます。これらの若者達が、両国間の政治的な対立を払拭して、平和で豊かな国際関係を築いていってもらえたらと切に願います。

昼食をキャンティーン(= ノックス校のカフェテリア)でバディーと一緒にとった後、午後の4校時は、ノックス校のマルチメディア教室に行って、生徒達ひとりひとりがインタビューを受け、その模様を撮影しました。これをノックス校のメディア担当の先生が、これまでの写真や映像と共にニュース番組風にアレンジしてくれて、フェアウェルパーティーで流してくれるそうです。インタビューの返答内容は、“My name is Nobuhiro Araki. I’m forty-nine years old. My hobbies are seeing movies and walking my dog. My favorite sports are rugby and soccer football. I’m looking forward to seeing my friends at the Knox School again and talking a lot with them.”といった簡単なセンテンスですが、全員これらのセンテンスを原稿を見ずにスラスラっとしゃべってくれました。フェアウェルパーティーで上映されるビデオがとても楽しみですね。

 マルチメディア教室から今度は場所を体育館に移して、みんなでバスケットボールを楽しみました。水曜日の午後と木曜日の午後は、バスケットボールやオーストラリアンフットボールやネットボール(= イギリス連邦で行われている女子のバスケとハンドボールをミックスしたような競技)の高校の公式戦が行われます。この日もノックス校のフットボール場では、オーストラリアンフットボールの公式戦が行われ、残念ながらノックス校は、地区大会の準決勝でわずか4点差で敗退してしまいました。(ちなみにオーストラリアンフットボールは100点ぐらい点が入ることも珍しくありません)湘南学園生は、はじめは湘南学園生だけでチームを作って紅白戦のような形で試合をしましたが、途中から、今日の1時間目に交流したケリー先生のクラスの児童達も混ざって、楽しくバスケで遊びました。最後に、ノックスの児童が抜けた後、学園生をユイハ率いる『戦力外プリティーズ』と運動神経が良い生徒を集めた『 ビューティフルフラワーズ』の2チームに分けて、戦力外プリティーズはドリブルをしなくてもボールを運べて、1ゴールにつき5点入るというめちゃくちゃなルールでバスケをキャーキャー言いながら、汗びっしょりになって楽しみました。

 こうしてノックス校での今日の研修を終えましたが、今夜は、さらに、マサキがステイしているティナ先生宅(= ノックス校に隣接していて、プール付きの大きな大きな家です。しかし、こちらでは、このサイズの大豪邸が普通の広さの家です)にて、バディーの生徒達と一緒に、オーストラリア風バーベキューを楽しみました。オーストラリアのバーベキューは、大きなソーセージとハンバーグが主人公で、これらにポテトサラダなどを加えて、パンに巻いて食べます。みんなテンションマックスで、バーベキューを戴いたり、Wiiで踊ったり、おしゃべりを楽しんだりして、あっという間に2時間が経ってしまいました。ノックス校に来てまだわずか3日目だというのに、生徒達はかなりノックス生と仲良しになって、みんなこのままノックス生になることが出来るのではないかと思うぐらい彼らに溶け込んでいました。いやぁ~ 、本当に嬉しい限りです。

 こうして、長い長い1日が終わりました。きっと学園生の心に楽しい思い出が一生残る1日になったのではないかと思います。