オーストラリアセミナー 13日目

2014年8月25日

オーストラリアから帰国後、すでに3週間が過ぎてしまいました。とてつもなく遅れてしまったのですが、セミナー13日目の様子をお伝えします。
 
 充実した楽しい時間は、過ぎ去るのがとても速いことを実感します。成田を飛び立ってからもう今日で13日目となり、今日は、ノックス校での最後の研修日となってしまいました。
 
 最終日の1時間目は、ノックス小学校のアセンブリーに参加しました。実は、ノックス校には、入学試験がありません。この学校に子どもが合うかどうかを確認するための面接があるだけで、小学校からも中学校からも高校からもいつでも転入することが出来ます。2010年に僕が初めて子ども達を連れてノックス校を訪れた際に、日本の学校の入学試験の話をしたところ、当時のスーザン学園長先生から「学校に勉強が苦手な生徒が入って来ても、その生徒の学力を伸ばすのが学校の仕事だと考えています」というお話を戴き、とてもとても感銘したのをはっきりと覚えています。また、ノックス校は、児童・生徒が、生活指導上、問題行動を起こしてしまったということを理由に、生徒を退学にさせたりもしません。これも、「子ども達をしっかりと自立させていくのが学校の役割」という根本理念を持っているからなのだと思います。
 
 そういうわけで、ノックス校では、子ども達を誉める機会がとても多いことを実感します。このアセンブリーでも、子ども達の小さな努力や小さな成果に対して、とてもたくさんの児童達が賞状をもらっていました。アセンブリーの会場となった講堂には、保護者の方々の姿もあり、こうした子ども達が学校で成長していく姿をお父さんやお母さんも日頃から見ることが出来るようです。
 
 子ども達への表彰の後、学園長先生や小学校校長先生のお話やノックス小学生やミナト先輩からのスピーチがあり、その後は、僕達湘南学園生のために時間を与えてくれました。まずは、シオンとナナのスピーチです。もう英語で話すのも手慣れたものでした。二人もととても気持ちよさそうにノックス校への感謝の気持ちを伝えてくれました。その後、衣装もバッチリときめたアヤ・ナナ・レイナ・リン・シオンのダンス部員5名によるダンスパフォーマンスが、会場を盛り上げてくれました。パワフルなダンスの後は、しっとりとした日本の心を美しい「コスモス」の歌声にのせて伝えさせて戴きました。
 
 日本文化を紹介するパワーポイントを使ったプレゼンテーションは、リョウ&マサキの「侍」、ミサの「茶道」、アヤの「宝塚」、レイナの「七夕」、ナナの「ハイテクトイレ」、アキコの「回転寿司」とどれもとても興味深いものでした。中でも「ハイテクトイレ」は、オーストラリア人にとっては、あり得ないぐらい珍しかったようで、講堂の席からは、驚きの声が上がっていました。実は、オーストラリアセミナー2週目の初日の月曜日に行った Lower Middle School のアセンブリーでは、プレゼンをやりたいといって名乗り出てくれた学園生は数少なかったのですが、今日は、時間の関係で希望者全員までは出来ないくらい、みな積極的に手をあげてくれて、どれも堂々とした発表をしてくれましたよ。わずか2週間あまりの滞在ですが、生徒達はずいぶんと英語に自信を持てるようになって来たようです。
 
 2時間目は、Year 5 のコビー先生のクラスの生徒達と一緒に図工をやりながら、ずいぶんとコミュニケーションしていたようです。ノックス校の Year 5 ともなると、子ども達はずいぶんと大人びて来ます。会話も湘南学園生に合わせて、いろいろな話題を提供してくれるので、図工で手を動かしながら、口と頭も使って、とても良い英会話の一対一の個人レッスンが出来たようでした。この時間中に、サキコは「剣道」、ルカは「漫画」、ナツホは「日本食」についてのプレゼンをそれぞれのバディーに対して、ラップトップコンピューターを使って行っていました。


 3時間目は、ノックス校での最後の授業となりました。2週間ずっと御世話になって来たケリー先生の Year 1 のクラスで、インタビューをしたり、歌を歌ったり、リンの「自動販売機」、シオンの「ギャル」、ナツホの「日本食」のプレゼンもやらせてもらいました。このクラスの子ども達とは、この間、触れ合う時間がとても多かったため、授業が終わると、一緒に抱き合いながら、お互いに涙してしまう生徒もいました。2週間、本当に有難うね!
 
 ノックス校の生徒達と一緒に最後のランチを一緒に食べておしゃべりした後、午後の時間は、夕方に行われるフェアウェルパーティーの準備に取りかかりました。ノックス校では、弦も木管も金管も様々な楽器が豊富にあって、ルカとナツホは、ギターやサックスを借りて練習に励みました。そして、いよいよフェアウェルパーティーの時間を迎えました。
 
 パーティーの冒頭に、まずは、アレン学園長先生ら、ノックス校の先生方からメッセージを戴き、学園生の友達のジョシュやジョシュアからのスピーチがありました。続いて、音楽の天才ジョシュアのサックス・ドラム・ベースギター・ピアノの一人4役でのビデオに合わせた生演奏を聴かせてもらった後、学園生のために急遽結成したリリアン(ボーカル)・ハリー(ベース)・ジェシー(ギター)・ジョシュ(ドラム)・ジョシュア(ピアノ)の生バンドによる日本語の素敵な曲を披露してもらいました。また、ノックス小学生のハイレベルなバレエダンスも見せてもらいました。
 
 パーティーの主役の学園生達からは、ミサトとミサのさすが高2生というスピーチに始まり、リサの空手、高1男子と高2女子にミナト先輩を交えた忍者ダンス、ルカのギターにのせて全員で歌った日本のポピュラーソング、ダンス部5人娘達のパフォーマンス、全員で踊ったツケマツゲ、そして、ジョシュアにピアノを伴奏してもらって Let it go を熱唱させてもらいました。どれもきっと生徒達の思い出の1ページに刻まれたことと思います。講堂でのこうしたパフォーマンスの最後に、学園生達のために録画してくれた学園生一人一人の英語のスピーチの映像が流されました。みんな英語を暗記して、カメラに向かって録画したわけですが、1回目の録画に比べて2回目のそれは、この2週間でグーンと英語力を引き延ばしたことを実感させられるものでした。こうした機会を作ってくれたノックス校に本当に感謝感激です!
 
 パーティーの最後は、フロアに上がって、ジュースやスナックを戴きながら、最後の記念写真とおしゃべりに没頭しました。そして、最後の最後のサプライズに、シオンのバディーのマデリンのこの日の誕生日を祝って、シオンやナナ達によって秘密裏に用意されたバースデーケーキが登場しました。会場みんなでハッピーバースデーを歌って、オーストラリア風の「ヒピップ! フレイ! ヒピップ! フレイ! ヒピップ! フレイ!」のかけ声と共に、みんなで歓声をあげました。
 
 こうして、ノックス校研修の最終日を終えました。今夜は、メルボルンでの最後の夜をホストファミリーと共に過ごします。明日は、きっと、涙涙のお別れになることでしょう。