イングランドセミナー 7日目

2015年3月31日

 昨日は、日曜日。生徒のみんなは、終日ホストファミリーと一緒に過ごしました。お天気の方はと言うと、これは最悪の雨と強風でした。イギリスの3月の天気は、March comes like a sheep and goes out like a lion. と形容されるように、穏やかな暖かい日と雨風の激しい日とが交互にやって来て、4月の本格的な春を迎えるのだそうです。そんな雨風の中ではありましたが、生徒達は、ロッククライミングの練習に出かけたり、教会で賛美歌を歌ったり、ショッピングに連れて行ってもらったりしたそうです。中には、日本から持って来たおそばをホストファミリー宅で作った生徒もいたようです。

 さて、今朝は昨日とはうって変わってさわやかな青空が広がりました。セントジェームズ校は、僕達にとっては残念ながらイースター休暇に入ってしまったため、登校して来るセントジェームズ生は、休暇後の試験に備えて補講を受ける生徒だけが、特別授業を受講していました。僕達は、午前中の9時から1時まで、みっちりとEFLの授業を受けました。日本での授業と違って、ここでは、言語はずっと英語で、しかも、13名や14名のクラスなので、うとうと眠ってしまったりすることも出来ません。授業内容もイギリスの教育制度やヘンリ8世によるイギリス国教会の成立などに触れるなど、なかなか難しいものでもあったため、生徒達の頭の中は、熱湯が沸騰するくらいフル回転していました。両クラスとも、授業の最後に、ホストファミリーに対して、明日のフェアウェルパーティーの招待状を作りました。それぞれ色鉛筆やマジックを使って、色とりどりのかわいらしい招待状を作成していました。ああ、もう明日でセントジェームズ校での研修も終わりかと思うと、「日本に帰りたくないよぉ~!」という声がチラチラと聞こえ始めました。

 昼休みに食事をとり、男子諸君らは、セントジェームズ校の全天候型グラウンドでサッカーをして遊んだ後、午後は、みんなでエクセター市内観光に出かけました。市内観光の目玉は、何と言ってもエクセター大聖堂とエクセター市への敵の侵入を阻んだ城壁跡の散策です。ローマ人、ノルマン人、アングロサクソン人、ケルト人などなど、イギリスの歴史は、これらの民族が入れ替わり立ち替わり支配権をめぐって争って来ました。そして、もちろん、キリスト教もこの国の歴史には欠かせない存在です。エクセター大聖堂は、世界一長い奥行きを持った歴史的な建造物で、12世紀初頭に建設が始まり、およそ80年もの歳月を経て建てられました。聖堂の中は、美術的価値が非常に高い彫刻やステンドグラスが、大聖堂内の至る所にあり、この壮大なる建築物を見ると、中世のキリスト教会の強大なる権力を実感せざるを得ません。第二次世界大戦中、ここエクセターもナチスドイツ軍の空爆によって、多くの建物が壊され、町は大きな被害を被りましたが、ナチス空軍の戦闘機のパイロットは、意図的にこの大聖堂をはずして爆撃を行ったのだそうです。それだけ、この大聖堂は、イギリスだけでなくヨーロッパの人々にとって、大変貴重なもののようです。

 大聖堂の見学が終わると、およそ30分程の市内自由行動となり、生徒達は、またまたショッピングを楽しんでいたようです。グンちゃん、シバちゃん、ドヤちゃん、ミノリちゃんは、他の生徒達と一緒にセントジェームズ校へ戻るバスには乗らずに、市内観光後も、ここに残り、引き続きショッピングに打ち込んでいたようです。もう、彼らは、ここエクセターの町中を自由に行動出来るようになっているんですよね。イギリスのロンドンやオックスフォードなどの研修地に比べてると、エクセターで暮らす日本人の数は極めて少なく、治安も大変良いので、セミナーの実施地としては、とても都合の良いところであることを改めて実感しています。皆さんも、是非、イギリス旅行の際には、1度訪れてみては如何でしょうか?