第1321回 新年から広がるアジアとの国際交流

2017年1月27日

藤沢市友好都市・昆明から学生来訪

 寒波襲来のなかでも、春の予兆を感じて梅がちらほらと花をつけはじめています。こうしたなか、藤沢市の友好都市の1つ中華人民共和国は雲南省・昆明市から学生の皆さんが湘南学園中高を来訪されました。
 
 藤沢市と昆明市との友好都市提携調印に係る謂れについて少し触れておきましょう。この友好都市提携の仲立ちになったのが、現中国国歌「義勇軍行進曲」の作曲家で中国現代音楽の先駆者といわれている聶耳(ニエアル、1912年生まれ)です。聶耳は、昆明に生まれ来日した1935年に鵠沼海岸にて遊泳中に23歳という若さで帰らぬ人になってしまいました。戦後になり藤沢市民は、豊かな才能をもち若くして亡くなったこの青年の死を悼み、鵠沼海岸の一角に記念碑を建てました。その後1981年11月に昆明市との間に、友好都市締結がなされ、今年度は友好都市締結35周年にあたり、様々な交流が企画されているとのことです。
 
 昆明市は海抜1890メートルの高地にあり、三方を山に囲まれながら、年間平均気温摂氏15度という中国でも快適な気候にある都市の1つとされています。昆明から来日された学生の皆さんは、現在昆明大学で日本語を学んでおり、意欲的に湘南学園での1週間のメニューを楽しみつつ取り組みを始めたところです。
 
 さて国際交流の内容はオリエンテーションに始まり、湘南学園幼稚園・小学校・中高施設見学や中高国語を含めた各授業見学・交流、昆明の大学生による中国語講座と交流、合唱コンクール見学、茶道体験、ニエアル記念碑参拝、江ノ島観光と続く盛りだくさんなメニューです。
 
 こうした小さな国際交流の場面場面で、共に「多文化共生」を学びとってくれることでしょう。3月には、湘南学園中高グローバルセミナーの1つとして、「台湾セミナー」の準備も進められています。近隣の友人たちであるアジアとの国際交流の発展を期したいものです。