第398回 ウィンタースポーツと生徒達

2012年2月9日

 この冬の寒さが、例年以上に厳しいことは間違いありません。
 私の住む綾瀬市では、最近「マイナス5度」を経験しました。この県の平地に住んでここまで下がるとは思いませんでした。

 在校生の話で「スケートに行ってきました」と聞き、屋外での冬の楽しみは生徒諸君にとってどれだけ身近にあるのかな、とふと気になりました。
 私は小6始めまで長野県で育ち、通う小学校の庭で冬にはスケートをしました。一番日当たりのわるい「北庭」に雪が降り積もると、大勢で一列に並んで踏み固めて放水します。翌朝には“即席スケートリンク”に変わるのです。立派なマイスケート靴を買ってもらえるのはお金持ちで、私は主流派の下駄スケート靴で我慢でした。足を露出するので冷え冷えに苦労しましたが。
 冷え込みの厳しい朝は、井戸が凍って水を得るのが大変でした。家々や路地の「つらら=氷柱」をボキボキ折るのは楽しみでした。すごく大きなつららを見ると放っておけないのです。校庭での雪合戦はポピュラーで、大雪の後には「今日の授業やめて雪合戦しよ!」とよく皆でせがんだものでした。

 東京~神奈川へ来ても、毎年冬にスケート場には行きました。スキーは意外にも教員になって初めてやりました。スケートに馴染んでいたせいか、生徒達より早くボーゲンが出来るようになり、少し自信を回復した覚えがあります。
 自分の息子と娘を連れて、毎年近くの「ドリームランド・スケートリンク」に家族で行くのが冬の楽しみでした。しかしその閉園とともに好きなスケートは遠くなりました。それでも例えば横浜・赤煉瓦の狭い冬リンクは人気です。その風景は郷愁を誘うかのようです。
 ひところはあんなに流行したスキーも、斜陽期に入って久しいようです。インドアが主流になりがちな若者世代を呼び込むのに、無料リフト券など涙ぐましい営業努力を続けているようです。スノーボードは、熱烈なファンも少なくないようですが。
 冬の屋外レジャーには、たぶん接点の少ない在校生諸君もいるのかなと思われます。スケートやスキーの魅力にもどこかで出会って欲しいものです。