第1379回 卒業生紹介②

2018年6月1日

本日は、上智大学理工学部情報理工学科に進学した井上崚河君をご紹介します。
井上君は、湘南学園在学中、上智大学を第一志望として猛勉強に励み、念願の合格を果たしました。本当に一生懸命に頑張る若者でした。そして大学生活が始まると様々なことに挑戦をしてきました。この4月より上智大学荒井研究室での研究生活がついにスタート。いよいよ本格的な研究者としての日々が始まろうとしています。
先日、本校を訪れてくれた際に大学生活について話を聞かせてくれました。以下、井上君のお話です。

井上崚河君

木下:さて、いよいよ本格的な段階に入るわけですが、大学での研究について簡単に聞かせて下さい。井上君:そもそもこの研究室に入りたくて上智大学に入学したので、まず希望を果たす事ができて嬉しいですね。荒井研究室では、まだ自分のやりたいことが本格的に始まったわけではないのですが、研究には大きな夢があります。

荒井研究室では、音関係全般に関する研究を行っています。例えば、人工内耳の研究やホールの残響に関する研究、言語間の発声の違いに関する研究など、実にさまざまな研究が行われています。自分としては、科警研との合同研究や、音楽に関することを研究テーマにしていきたいという希望を持っています。歌の上手な人と、そうではない人との違いがどのようなところにあるのかなど、探りたいポイントが次々と頭の中に浮かんでくる・・・今はそういう状態ですね。でも自分にとって今最も不安なのは、やがて取り組まなければならないであろう論文なのです(笑)。

木下:大学生活の楽しいところは何ですか?

井上君:4年生になってようやく自分の興味の持てることに時間を割くことが出来るようになってきたので毎日の生活が楽しいと感じています。大学では、interpretation(通訳)の授業が楽しいですね。3年生まではそうした授業を履修することが出来なかったのですが、こうした上智ならではの授業があってそういうところがとても楽しいと感じています。もともと上智大学を志望した理由が、国際交流に対する期待感があったからだったので、それが実現できてとても充実しています。研究室の三分の一は他国からの研究者たちなので、研究室内の使用言語は英語になりますし、毎日が非常に刺激的です。もともと英語が好きだった自分にとって上智大学に来た甲斐があったと感じています。

上智大学では、大学院の単位も一部履修できる仕組みになっていて、学部で取り組むことよりも内容がより一層専門的なので学ぶことが一層楽しくなってきました。
・・・・でも、やはり友だちとの交流が楽しいですね。それが一番かもしれません。旅行に行ったり、お酒を飲みに行ったりというのも楽しいですね。今のうちに勉強にしても遊びにしても一生懸命にやっておきたいと思います。

木下:湘南学園での学校生活で思い出に残るものはありますか?

井上君:実は、中学1年生の時から数学が出来なくて、危機を感じていました。何とかしようと思って、問題集に取り組んで必死に頑張ったりしていました。でも、振り返ってみると、そういうことを通じて努力をする習慣が自然な形で身についていったのだと思います。それが現在の研究室での生活にも役立っていると感じるのです。ただ・・・大学に入ってからの方が、高校在学中よりも机に向かっているような気がします(笑)。特に数学が難しくなりました。研究室にはとても優秀な人たちがいるので、気を抜くことが出来ません。

大学には、体育祭や合唱コンクールなどのような行事がなく、みんなで一丸となって取り組むということがありません。ですから湘南学園での中高時代が懐かしく思い出されます。自分にとって特に合唱コンクールが楽しかったですね。達成感が大きかった。短い時間の中でクラスのみんなで協力して取り組んだことが思い出に残っています。

そして湘南学園の留学プログラムでオーストラリアのノックス校に留学(2ヶ月の中期留学)したことです。この留学を通じて、「積極的になるべきなのだ」という考え方を身につけたことが自分にとって大きな収穫でした。現地オーストラリアの高校生たちは授業中でも積極的に手を挙げて授業に参加していたのです。この留学を通じて、「トライしよう!」という精神が身についた気がします。この留学では、何といってもリスニング力が確実に上がったと思います。自分が英語を話せるようになったのは、この留学での経験が大きかったと思っています。今でも当時お世話になったホストファミリーと交流が続いています。インドの方で、いつもカレーでした・・・・(笑)

木下:湘南学園の良いところは何ですか?

井上君:先生と生徒の仲がいいですね。先生方が何事についても自分のことのように親身なって接してくれましたね。大学に入学してから、他校出身の友人の話を聞いてもそう思います。湘南学園では、例えば学園祭等の行事の時でも、先生が生徒と一緒になってなんだか必死になっていたかな(笑)? 先生方との距離が近いということは感じていました。勉強でも気兼ねなく質問をすることができる。クラブ活動などでも先輩や後輩の仲がいい。先輩が恐ろしい、なんていうことがないのもよかったですね。
湘南学園での生活全体を通じて「人生の中で大切なことは、目標を持つことなのだ」ということに気づくことが出来ました。