第244回 中高6年間~男女共学校での学校生活の良さ

2011年5月20日

 この季節に主役を迎える花のひとつに「しゃくやく」があります。しゃくやくは、中国の宋の時代に栽培がさかんになり、19~20世紀にはフランス、日本、アメリカで品種が増やされ、多数の愛好家に大事にされてきたそうです。
 先日「大船フラワーセンター」で撮った美しい満開の写真を載せてみました。
 今日は、湘南学園中高の、ある大事な魅力について述べたいと思います。
 湘南学園は、男女の人数が半数ずつに近い、男女共学校です。中学高校の全体で、この4月段階の数字で見ると、男子は569名、女子は543名です。

 先日の体育祭でも、男女が様々な場面で力を合わせて取り組む、本校の良さをつくづく感じました。この先、10月の学園祭や1月の合唱コンクールでも、本校の男女の生徒達はクラスであるいは実行委員会でじっくり話し合い、存分に協力を重ねて取り組むことでしょう。それは「学年の日」と呼ばれる学年イベントや、「特活」と総称する各学年の総合学習でも発揮されます。
 男子と女子が意見を交わし、こうしよう~こうしたらと模索して本番を迎えます。達成感を持ち、振り返って次につなげます。湘南学園中高は。共学校の環境を十分に生かして、女子と男子が力を合わせて取り組む経験の積み重ねを大事にしてきました。

 学園の男子と女子は総じてすごくオープンで仲がいいです。何回かのクラス替えを経て、クラブ・部活・行事・特活といろんな場面で出会いを重ねて、時には大学受験も互いの進路希望も共に励まし合う関係が生まれます。大学生や社会人となってからも、ずっと堅くあるいは緩やかに、確かな絆で結ばれる同窓生達にそれぞれが恵まれています。

 男子は女子の良さや魅力を、女子は男子の魅力や良さを発見し合うこと。思春期ど真ん中の中高時代にこそ、豊かに重ねて欲しいと思います。
 高校生の女子に先日こんなことを聞きました。“中学に入った時はあんなに小さかった男子がグングン背が伸びて、しかも話したらすごく大人っぽくなっている。何か不思議な感じ、新鮮な感じがします”というのです。
 もちろん中高時代は、性の問題も含めた“疾風怒濤”の部分もはらんでいます。周りの異性の変化に、まぶしさやとまどいも覚えます。でもそこもふっくらと包んで豊かな思春期時代を生きて欲しいなと思います。

 大学へ進んで、また職業や新しい地域を得て、男性と女性がその特性を発揮し合い、支え合い、コミュニケーションを深めて協働すべき場面がたくさん待っています。人生のパートナーを得て揺るぎない幸せを築く大切な課題も待っているのです。
 この湘南学園を舞台に、男子と女子が様々な機会を通じて自然に交流や取り組みを重ね、それぞれの将来を楽しく楽天的に生きていけるように願うものです。