第1463回 再びのテレスタディ

2021年1月21日

1月7日(木)に1都3県を対象とした2度目の緊急事態宣言が発出されましたが、幸い学校における教育活動そのものが制限されることはありませんでしたので、湘南学園中高は1月8日(金)に予定通り新年の学校生活を再開させました。
「学びにおいては、『ひとりでじっくり取り組む学び』も非常に大切だが、それだけでは自分の視野に収まっている範囲内での学習にとどまってしまう。やはり、『多くの仲間と一緒になって取り組む学び』があるからこそ、自分だけでは見えなかった様々な視点に気づかされ、それらに感心したり共感したりすることで、新たな興味・関心の広がりが生まれるのだ。だからこそ、今日ここに再びみんなが集えたことを喜ばしく思うし、この環境をみんなの努力でしっかりと守り抜いていこう」。新年最初の朝礼では、そのようなお話をさせていただきました。

 しかし、翌9日(土)の神奈川県内の新規感染者は999人に激増。そして、それ以上にインパクトがあったのが、保健所の業務圧迫を防ぐために「積極的疫学調査」の対象が絞り込まれたことでした。これは、いわゆる「クラスター対策」として、陽性者が確認された事業所を徹底的に追跡調査するという日本の感染拡大防止策の中心となっていた方法です。しかし、そうした調査が充分に行われなくなると、こちらが把握できない所でいつの間にか感染が広がってしまう危険性が増大します。特に、感染しても症状があらわれにくいとされる若い世代が、広範囲から多数通ってくる中高の場では、軽視できない状況にあると判断した次第です。

こうして、あくまでも緊急避難的な対応ではありますが、7ヶ月ぶりとなるテレスタディへの移行を決めました。学びの可能性を広げていくためには多くの仲間とともに学び合う場面が大切だという考え方に変わりはありませんが、今の社会情勢ではそれ以上に生徒の皆さんやご家族の皆さまの健康を守ることが第一です。生徒の皆さんには改めて不自由な思いをさせてしまいますが、どうかご協力をお願いします。
緊急事態宣言が延長されることなく、再び学校でみんなと顔を合わせることができることをただただ願うばかりです。