朝の時間の過ごし方 ~中学二年生の日常~

2015年5月1日

 湘南学園では、遠方からも通学できるように9時始業ですが、ほとんどの学年で始業前の10分間をつかった様々な取り組みがなされています。

 

 ご紹介する中学2年生では、朝の時間の使い方は以下のようになっています。

 

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
朝読書 朝読書 朝テスト(英/数/国) 朝読書 朝読書 ブレイントレーニング

 

 朝読書は「子どもの活字離れ」が叫ばれて久しい中、生徒たちが活字を読むことに親しみ、なおかつ読書を通じて様々なことを代理体験し、豊かな心をもてる事がねらいです。また、読書することによって、一日を落ち着いた雰囲気から始めることができるというメリットもあります。

 

 また、水曜日の朝テストでは英語・数学・国語が週替わりで、それぞれ授業で学習した内容を中心とした確認問題を実施しています。合格点がもうけられており、それに達しなかった生徒は再テスト・課題でフォローアップします。

 

 なかなかユニークな取り組みが、土曜日にある「ブレイントレーニング」です。これは生徒たちの「考える力」を育むために、生徒が「興味深い」と感じることのできるパズルやクイズなどを学年の教員が持ち回りで作成するものです。

 

 先週25日のブレイントレーニングの内容の一部をご覧いただきましょう。皆さんも一緒に考えてください。

 

ブレイントレーニングの一例

ブレイントレーニングの一例

 

 

ブレイントレーニング:日本と日本人と日本語 ~「水」について~

 

 日本は世界的に「水資源の豊富な国」だと言われています。日本語の表現に「湯水のように使う」(金銭を惜しげもなくむやみに費やすこと)というものがあることからも分かります。

 さて、日本語ではお湯・水・氷の三つを区別しますね。「何をあたりまえなことを!」と思っている人が多いと思いますが、次の表を見て下さい。

 

日本語 お湯
英語 water ice
インドネシア語 air(アイル)
ベトナム語 nuoc(ヌォック)

 

英語では「お湯」がありませんね。あえて言うならhot waterなのですが、waterから外れることがありません。インドネシア語・ベトナム語では「氷」を表す特別な表現もありません。(「固い水」だとか「石の水」と言うらしいですな…)では、ここで質問です!

 

質問1:英語には「お湯」という表現がないのに、日本語にはなぜあるのか?

 

質問2:インドネシア語・ベトナム語にはなぜ「氷」という表現がないのか?

 

 

 むむ!なかなか興味深い問題です。ただ、何かを覚える「知識」ではなく、自分の知っている知識を総動員してそれを組み立てる「考える力」が試されますね。

 

 湘南学園は81年前の創立以来「社会の進歩に貢献する、明朗で実力のある人間を育成する」との建学の精神のもと教育活動を行ってきました。あなたも湘南学園で「考える力」を鍛えてみませんか?

 

 

 

 

 

質問の答え(あくまで参考例ですが…)

 

 

質問1:英語には「お湯」という表現がないのに、日本語にはなぜあるのか?

 

(例)日本には温泉が多く存在し、入浴する習慣が定着している。また、「茶の湯」とよばれる茶道も文化としてあることも関係している。

 

質問2:インドネシア語・ベトナム語にはなぜ「氷」という表現がないのか?

 

(例)東南アジアに位置するインドネシア・ベトナムは熱帯気候に属しており、一部の高山地域を除いて雪が降ったり、霜が降りたり、氷が張ったりすることがないので、長らく人々の生活に氷が関係なかったので。